東京永久観光

【2019 輪廻転生】

★急に具合が悪くなる

『急に具合が悪くなる』 https://amazon.co.jp/dp/4794971567 読書開始。 《私が「いつ死んでも悔いがないように」という言葉に欺瞞を感じるのは、死という行き先が確実だからといって、その未来だけから今を照らすようなやり方は、そのつどに変化する可能性…

★文化がヒトを進化させた/ジョセフ・ヘンリック

https://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/2020/01/11/124640 (上から続く) ジョセフ・ヘンリック『文化がヒトを進化させた』はほぼ読み終えている。 そもそも… かつて人類が他の動物と似たものだったこと、そして進化という原理でこうなったことは、自明な…

★欲望の資本主義2020

「欲望の資本主義2020」(NHK-BS) https://www4.nhk.or.jp/bs1sp/x/2020-01-03/11/4289/2225717/ オンデマンドで視聴。 TVでは唯一と思える極めてハイセンスな映像詩にのせて経済の深遠と神秘が語られ、覚醒・昇天しそうになるが、これ全部「ソーカル事件」…

★夏物語/川上未映子

https://www.amazon.co.jp/dp/B07T825769/ 正月明け郷里から帰る新幹線で、川上未映子『夏物語』を読み始める。この作家を読むのは2008年芥川賞「乳と卵」以来だが、「夏物語」も、ああ乳の話か、しかも卵の話か、と思いながら第一部終了。 というか、たしか…

2019年 読書記録

<哲学> ★ビッグ・クエスチョン/スティーブン・ホーキング ★世界はなぜ「ある」のか?/ジム・ホルト(再) ★量子力学のイデオロギー/佐藤文隆(再) ★天然知能/郡司ペギオ幸夫 ★超図解「21世紀の哲学」がわかる本 ★精神と物質/エルヴィン・シュレー…

★天然知能/郡司ペギオ幸夫

郡司ペギオ幸夫『天然知能』。この人の本が初めてスラスラ読めて感動し、内容のすばらしさに感動し、たいへん喜ばしき休日。 https://www.amazon.co.jp/dp/4065145139 《天然知能は、自分が自分らしくあることを、肯定できる、唯一の知性なのです》 世界をい…

★文化が人を進化させた/ジョセフ・ヘンリック

また分厚い本を読むことにした。ジョセフ・ヘンリック『文化がヒトを進化させた』。しかしなかなか全ページ読み終える瞬間を想像できない。吉野家の紅ショウガの容器の最後の紅ショウガを食べる瞬間が想像できないのに似て。 <12月13日> 「文化による進化…

★ファクトフルネス

評判だった本『ファクトフルネス』を読んでいる。 なるほどポイントは「ドラマチックすぎる世界の見方」(p.20)なのだ。それが貧困や格差をめぐる思い込みを招く。たとえば世界の人は高所得と低所得で二分されてはいない。4つの所得レベル(人口比 1:3…

★マンゴーと手榴弾/岸政彦

(11月19日) https://twitter.com/sociologbook/status/1196755503457554432 この少し懐かしい歌は「俺の俺の俺の話を聞け〜」と叫ぶのだが、実は週末この人の『マンゴーと手榴弾』を読んでいて、どうしても浮かんできたフレーズが「人の人の人の話を聞け〜…

★三体/劉 慈欣

『三体』(劉 慈欣)を読んでいる。 意外にも文化大革命の一幕から始まる。糾弾されているのは科学者。相対性理論もビッグバン理論も「反動的だ!」と断じられる。「すべての反動的学説を打倒せよ!」 ホントにそんなこともあったのだろうか? 紅衛兵「お前…

世界史と他者の実在感

WindowsのWordと、MacのPagesは、リンガ・フランカが存在しない。 「リンガ・フランカ」と言ってみたかった。フランク王国に由来するらしい! * 先日「フランク王国」と書いたのは、最近 世界史の本を読んでいるからだ。山川出版『詳説 世界史研究』。同じ…

21世紀 哲学の転回

哲学史には「言語論的転回」というのがある。「何が本当か/なぜ本当がわからないか」には、言語こそが関係するから、言語の解明こそが不可欠だね、といった態度変更を言う。(それまでは認識=意識こそが真理に関係するとみてきた) この「なんとか的転回」…

★幸せではないが、もういい/ペーター・ハントケ

ペーター・ハントケ。私たちにはヴェンダースの映画にからんで強く記憶された名前。そして私は1作だけ小説を読んでいた! 鮮烈なダメージのそのタイトルがまた、けっして忘却を許さない。『幸せではないが、もういい』 2003年に読んだときのメモが残っていた…

★ビッグ・クエスチョン〈人類の難問〉に答えよう/スティーブン・ホーキング

https://www.amazon.co.jp/dp/4140817739 「ホーキング、私と同じこと考えてた!」という実感。 「私、ホーキングと同じこと考えてる!」でもいいのだが、独立してホントに同じ問いにとらえられたし、独立してホントに同じ答えにたどりついた。そんな親近感…

★心の進化を解明する/ダニエル・デネット

https://www.amazon.co.jp/dp/4791770757 この話、みんなものすごく嫌がるしものすごく分かりにくいけど、オレが一から十まできっちり落とし前をつけてやるから、ついてこい! ついてこれなくても、ついてこい!! ―そんなやる気満々のデネット先生。 <9月15…

★世界はなぜ「ある」のか?/ジム・ホルト

「なぜ何もないのではなく、何かがあるのか?」 ここ数年、それを考えると眠れなくて困る、というほどではないにしろ、それを考えると眠くなって困る、ということはまったくない。 ジム・ホルト『世界はなぜ「ある」のか?』(早川書房)は、ズバリそれを追…

★安楽死を遂げるまで/宮下洋一

『安楽死を遂げるまで』(宮下洋一)を読んだ。 自分も必ず直面するテーマだと思っているけれど、きちんとした本は初めて。スイス、オランダ、オレゴンなどの制度化されたケース、日本の犯罪とされたケースなどを紹介。当事者を丁寧に取材しており、その事情…

★存在の耐えられない軽さ(続き)

https://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/2019/05/03/から続く 『存在の耐えられない軽さ』。巻末の訳者解説(西永良成)は、この小説を音楽の「対位法」に見立てる。また緩急の変化に注目し7つの部ごとにページ数を章の数で割りアレグロ、モデラート、アダー…

進化の脱構築

『サピエンス全史』で、農業革命によってヒトは畑にへばりつくだけの存在になり、おかげでコムギが地球を覆い尽くすほど繁栄した、という見方が出てきて、「なるほど! 進化もそれくらい脱構築して解釈できるのか」と感動したのだが…… ヒトが王者になったの…

★存在の耐えられない軽さ(続き)

https://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/2019/04/30/から続く 『存在の耐えられない軽さ』読んでいる。 小説を読むのが以前に増して遅くなった私としては驚くほどのスピード。とても複雑なことが書いてあるのに、とても面白い複雑さであり、しかも、きわめて…

耐えられないこともない、その存在の、軽さと重さ(改元を前に)

https://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/2019/04/28/から続く 『存在の耐えられない軽さ』。映画では、窓の下に眺めたプラハの市街地をソ連などの共産軍の戦車がいきなり縦列進行してきたシーンが、印象に残っている。しかし小説では、今のところ何ら衝撃を…

★存在の耐えられない軽さ/ミラン・クンデラ

小説をちゃんと読んでいなくて、なんかないかと図書館で手にしたのが、ミラン・クンデラ『存在の耐えられない軽さ』。これが実に面白くて驚く。しかしそれに負けず驚いたのは、この小説2000年に一度読んでいたことが発覚したこと。 良い小説を少しは読んでき…

神なき世界に物語あり

松尾豊さんの本をまた読んでいる。『超AI入門』(NHK番組の関連本)。人間の「心」という広い働きから「知能」のみ抽出しモデル化し代替させるのがAIだという見方。それに対し「心」のうちの「感情や本能」は進化のプロセスなしには出て来にくいという見方。…

★哲学入門/戸田山和久(続き)

戸田山和久『哲学入門』。何の本だったか忘れないために、勝手ながら『表象と意味の湧出』と書名を変えて、振り返っていくことにしよう。

★現代観光学(新曜社)

『現代観光学』(新曜社)という本を読んでいる。旅行記は観光しているものの奇妙さを詳しく報告するけれど、観光という行い自体がそうとう奇妙なのに、それを深掘りして報告することはあまりない。でもホントは旅行しながらよく考える。「今いったい何をし…

神がクシャミをすると人が風邪をひく

http://sxpxs.org/columns/bookreviews/conwaymorris.html 《われわれヒトが今このようにあるのは偶然である》。 ある書評のタイトルなのだが、あまりにあっけない。が、このあっけなさに、われわれはもっと慣れたほうがいい。「わわれれヒトが今このように…

石戸諭「沖縄ラプソディ」

石戸諭の多層的なルポ「沖縄ラプソディ」(Newsweek 2.26)を読んだ。 辺野古や沖縄のことを、私としてはこれまでになく真面目に知り考える機会になった。賛成派か反対派か(あるいは本当は無関心か)すぐに透けてしまうような多くの記事とは、書き手のスタ…

★哲学入門/戸田山和久

戸田山和久『哲学入門』ちくま新書(2014) https://pic.twitter.com/nLhkKt0qea ここまでぼろぼろになったのは浴槽に落としたせいだが、気持ちとしてもこれくらい熟読した。 生物は岩石とは違う。さらに人間は他の生物とは違う。つまり、私たちがものごとを…

2018年 読書記録

★知の果てへの旅/マーカス・デュ・ソートイ★偶然の科学/ダンカン・ワッツ★フッサール 心は世界にどうつながっているのか/門脇俊介★ドゥルーズ 解けない問いを生きる/檜垣立哉★イスラム教の論理/飯山陽★夜の果てへの旅/セリーヌ★「レ・ミゼラブル」…

万能の一服、万能の一冊

体の困難には1つの薬がわりとみんなに効くのだから、頭の困難にも1つの本がわりとみんなに効いてもよさそうなのに、まったくそんなことはない。なぜだ。ただ私がそんな万能の1冊の本をまだ見つけていないだけなのか? あるいは、まだ誰もそんな万能の1冊…