本
<特に重要な本>★ダーウィンの危険な思想/ダニエル・デネット★人類はどれほど奇跡なのか―物理学に基づく創世記/吉田伸夫★資本主義の〈その先〉へ/大澤真幸 資本主義を続けずにはいられない動機は、近代において科学を続けずにはいられない動機、さらには…
https://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/2024/11/27/000000 ↓ 『ダーウィンの危険な思想』最大の成果は、「超越的・神秘的なものなどなくても人間は進化のアルゴリズムだけで出来上がる」というデネットの確信を私も改めて確信したことだ。しかしもう1つある…
「何回説明しても伝わらない」はなぜ起こるのか? 今井むつみさんの本は3冊目。これは格段に読みやすいが、さて伝わらない理由とは? いろいろ陳列されているが、核心は「スキーマ」だ。私は覚醒した。スキーマなんてものもその用語もそもそも知らないから核…
濱口竜介『他なる映画と 1』 - 東京永久観光 ↓ 溝口健二『近松物語』を初めて視聴(アマプラ)。確信をもって感動。「これぞ映画、これぞ溝口」と言っていいだろうという確信をもって感動。 視聴したのは、映画の真っ直ぐな論考と思える『他なる映画と 1』…
『ハッピーアワー』そして『寝ても覚めても』『ドライブ・マイ・カー』『悪は存在しない』と見てきて、これはいったい何だという謎は、解けないまま巨大な塊になっていたが、なるほどやっぱりこのような考えで映画と向き合う人だったんだ、そうだからこそこ…
《「メキシコに壁の建設費を払わせる」この暴言をジャーナリストは文字通りに理解しながらも真剣には受け止めなかった。しかしトランプ支持者はこれを文字通りには理解しなかったものの主張を真剣に受け止めたのだ》 そう分析しているのは、とても説得力のあ…
「働いていると→本が読めなくなる」が真であるとき、「働いていないと→本が読める」は必ずしも真ではない。真なのは「本が読めると→働いていない」だ! 身を持って証明する日々である。(ちなみにこれを対偶という。待遇ではない) 参照はもちろんこちら。 …
https://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/2024/09/03/000000 から続く ↓ 『ダーウィンの危険な思想』第10章。スティーヴン・ジェイ・グールドへの丁重にして周到な批判。同書最大の読みどころかもしれない。 《進化論への重要な貢献の大部分がダーウィンの偉…
https://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/2024/09/06/000000 から続く ↓ 運動量とは何か、エネルギーとは何か、その2つは何が違うのか? 言い換えれば、物理学における数式の意味とは何か。 ーーひょっとして「言語の意味とは言語の使用である」というのと同…
しかしそもそも「中年」は存在するのか? 存在しないのではないか。 精神分析では「女性は存在しない」とも言われるらしいように。 だが「青年」は確実に存在する。『善と悪の生物学』にはそう書いてある。前頭葉は30歳ぐらいまでは発達途上なのだと。 善と…
『ダーウィンの危険な思想』初めて読む。冒頭から、私が10年ぐらいずっと思案していることが、もののみごとに言語化されていた印象。ダニエル・デネットは私か! 昨年末に出た新装版。 《当初から、ダーウィンはニヒリズムという名の最悪の出し物を袋から取…
安部公房の映画が上映されているのでみてきた。『砂の女』と『燃えつきた地図』。ともに初視聴。 『砂の女』は「まさにこんな映像を思い浮かべて(大昔に)読んだかも」と思った。 『燃えつきた地図』は冒頭の団地に登っていく道路がまさに原作のイメージだ…
物理学は数式を変形してやっと何ごとかがわかる。これは哲学が文章を変形してやっと何ごとかがわかるのと同じだ。そんなことに気がついた。だから物理学が難しくても我慢すべきだ。哲学が難しいのも道理なのだ。難しいのは不得手だし好きですらない。しかし…
十分に理解はできないが、とても気になる連投だった。おおよそ同世代というのも影響している。 https://x.com/kumatarouguma/status/1822513017071788068 (この前後の一覧のツイート。まとめて再表示は難しい) 先日『いずれくる死にそなえない』(名郷直樹…
善と悪の生物学(上): 何がヒトを動かしているのか;ナニガヒトヲウゴカシテイルノカ (1) 作者:ロバート・M・サポルスキー NHK出版 Amazon 『善と悪の生物学ーー何がヒトを動かしているのか』ーーその理由は至近要因から究極要因まで幅広いと教え諭される。究…
本を買わなければお金が減らないことは、だいぶ前から知っていた。しかし、本を読まなければ時間が減らないことは、わりと思いつかなかった。
『なぜ世界は存在しないのか』(マルクス・ガブリエル)ーー今さらながら読んでみる。大いに取り沙汰され、しかし遠巻きに眺めていたこの一冊だが、もしや私が本当に気になることの真芯を捉えていたのか? 『有限性の後で』を試しに読んだときと同じ、予定外…
https://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/2024/06/17/000000 から続く ↓ 野矢茂樹『論理学』、最後は不完全性定理の解説。といっても、その解説の目的は《「鑑賞」である》と断っている。毎度うまいことをおっしゃる。 さてでは、その《鑑賞の最大のポイント…
メールって負債だよなと、ときどき思うのだが、以下では「他人と目が合うこと」も負債なのかと嘆いている! http://mond.how/ja/topics/li8y しかしまあそれはそれとして、この世界の根本には「論理があるのだ!」と、ついこのあいだ確信したのもつかのま、…
「人間ならへそがある カエルにはへそがない それゆえ カエルは人間ではない」ーーこれは正しいが、それはべつに、人間やカエルの体を詳しく調べたから言えるわけではなく、人間やカエルの生物学的分類を知っているから言えるわけでもない。どうしたってこれ…
https://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/2024/03/04/000000 から続く ねじまき鳥クロニクル(村上春樹) 長くかかったが読み終えた。 シンボルの物語がシンボルのまま片付いていったという感じか(何のシンボルかは個々人それぞれが思い当たればいい。大きく…
論理は宇宙の法則ではないのか - 東京永久観光 ↓ 野矢茂樹『論理学』(1994年)を再読している。 なぜかは説得しにくいが、格別に面白い分野だ。 たとえば伝統的論理学では「文の基本型は主語+述語」「文は否定と肯定の2つの質をもつ」「文は すべて と あ…
『進化と暴走』(内田亮子)を読んでいる。 http://www.gendaishokan.co.jp/goods/ISBN978-4-7684-1018-9.htm 先日の『進化論はいかに進化したか』と同じく、ダーウィンの考えがどう理解されたか・誤解されたかが1つの焦点になる。 ホモ・サピエンス以外にも…
二十世紀フランスの哲学者ジル・ドゥルーズは、人間は基本的にものを考えることをしないと述べています。(『哲学の門前』吉川浩満) ーーそうなのか… それはそれとして、同書の冒頭「Call me Ishmael」で始まる回想が、意表をつき、そして飛び抜けて面白か…
唐突に引用するがーー 《ニュートンの万有引力にしてもそうですが、二体の間で相互作用が起こるというのは運動量の保存則があるからです。いいかえれば、作用・反作用の法則があるからですね。この考え方からすると、三体間の相互作用はない。三体の場合も二…
佐々木敦『それを小説と呼ぶ』で、テッド・チャン「あなたの人生の物語」そして映画『メッセージ』の読み取りが素晴らしかった。少なくとも私にとってはコンプリートだった。「神を超えるもの」というタイトルにふさわしい内容。
更科功『進化論はいかに進化したか』(新潮選書) 今西進化論を評した章が個性的で面白かった。 今西進化論は正統的進化論と異なり「個体ではなく種自体が進化する」という発想のようだ。そしてまた、種はどうも何らか必然的な理由で進化する、と考えたよう…
吉田伸夫『素粒子論はなぜわかりにくいのか』読了。 ひょっとして場の量子論の尻尾をつかんだか? という感じ。ほんとかよとツッコミを入れつつーー尻尾すらつかめるとは期待していなかったから。 「尻尾って何だよ?」と言われるかもしれないが、この世界に…
…図書館で借りている本の冊数が増えたぐらいしか。
健康のためにウォーキングをするというのは、元来なかなか面倒だが、難しい本を読んでいる日は、歩くほうがよっぽど楽なので、スムーズに外出できる。