東京永久観光

【2019 輪廻転生】

映画

2023年 映画鑑賞記録

★夜空はいつでも最高密度の青色だ/石井裕也(2017) ★桐島、部活やめるってよ/吉田大八(2012)=再= ★PLAN 75/早川千絵(2022) ★燃えつきた地図/勅使河原宏(1968) ★飢餓海峡/内田吐夢(1965)=再= ★生きる/黒澤明(1952)=再= ★七人の侍/黒…

★由宇子の天秤/春本雄二郎

映画『由宇子の天秤』をネットで。 このまえ内視鏡検査で大腸ポリープを切除したが意外にもその部位には痛覚がないらしい。この視聴でもきわめて特異な傷が生じたに違いないがどんな痛覚なのか曖昧で不気味。春本雄二郎という新人監督の名だけは確実に刻まれ…

★万物の黎明/デヴィッド・グレーバーほか

『万物の黎明』を読み始めた。 「人類史を根本からくつがえす」ーーこの狙いは全開にして鮮明。 「西洋近代文明がこの世で最も賢明」という私の固い信念をついに初めてぐらっと揺るがせる一冊になるかも。 自由・平等といった啓蒙思想は実はネイティブアメリ…

佐田啓二とトニー・レオンは似ている!

「プラス松竹」その後。 『皇帝のいない八月』37点。 『松本清張 風の視線』82点。 ーーAIならそれぞれのタイトルを検索し、その前後に並ぶ文字列を読み、しかもそれらの文字列がいわば何故つながっているかを数万単位の観点から分析する。だから、なぜ37点…

★伽倻子のために/小栗康平

「プラス松竹」忘れていた名作がまだいろいろ。 小栗康平『伽倻子のために』 こんな映画があったなあ。そもそも在日の苦闘があったのだなあ。いや在日の存在自体もう歴史に書かれるだけの出来事みたいだなあ。それどころか私は2012年にサハリン旅行したのに…

★映画『約束』

映画『約束』(斎藤耕一監督 1972年) アマゾンプライム「プラス松竹」にあったので久しぶりに視聴した。 萩原健一と岸恵子が主演。2人は日本海を走る列車で偶然同席する。ある駅で降りてからの逢瀬が痛切。これは敦賀市内や越前町での撮影のようだ。海沿い…

★君たちはどう生きるか(宮崎駿)――多神教的

昨夜は、宮崎駿『君たちはどう生きるか』を見てきた。この世界が在ることの根拠と動機。この世界は、このような根拠によって生成したのかもしれない。このような動機によって進行するのかもしれない。そうであるなら、生きていける・死んでもいい。そのイマ…

★はなればなれに/ゴダール

ゴダール『はなればなれに』を初鑑賞。 人物の表情や仕草をなぜかこれほど凝視してしまうその心地よさ。 監督はこの映画を「不思議の国のアリス・ミーツ・フランツ・カフカ」と言ったそうだが… ゴダール以外の何ものでもないものに、私が久しぶりに今日また…

★黒澤明『天国と地獄』

★黒澤明『生きる』 - 東京永久観光 『生きる』をきっかけに『七人の侍』『天国と地獄』『椿三十郎』『用心棒』と次々に視聴してしまった。いつもこうなる。順序もだいたいこんな感じ。 『天国と地獄』がやはり最大に面白い。なんかいろいろ重大で、その重大…

★黒澤明『生きる』

『生きる』がリメイクされたと聞いて、元の映画を久しぶりに視聴。隅から隅まで面白く感動。それにしても、くどいほどわかりやすいのが黒澤明の特徴だと思った。ネタバレになるが……いきなり胃のX線写真とナレーションで始まるのは今なお斬新。葬式の祭壇に切…

あらゆる死は悪い

映画『PLAN 75』視聴した(amazon PV) この死が他の死より悪いとは思わなかった。他の死がこの死より良いとは思わなかった。 ともあれ、あらゆる死が 良いとは言えない。あらゆる死が 悪いとしか言えない。 https://happinet-phantom.com/plan75/ さてしか…

★映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ

え? 石橋静河が原田美枝子の娘? お父さんは石橋凌? 知らなかった。というか、石橋凌と原田枝子が夫婦だとも知らなかった気がする。私は本当に20世紀を生きてきたのか? (3月2日) それにしても、なぜ石橋静河かというと、その日『映画 夜空はいつでも最…

2022年 映画鑑賞記録

★ちょっと思い出しただけ★2001年宇宙の旅(再)★シン・ウルトラマン★ゴッドファーザー PART II(再)★ゴッドファーザー(再)★花束みたいな恋をした★街の上で/今泉力哉★幕末太陽傳/川島雄三(再)★ペパーミント・キャンディー(再)★若い東京の屋…

成田悠輔×東浩紀 対談(ゲンロン)

きょうはこれを見ている。 shirasu.io ドイツ×スペイン的、決勝戦的 人間という幻想、国家という幻想、貨幣という幻想、それは聞き飽きた言葉でもあるが、そうした信仰と懐疑の本当にどちらとも言えない(個人的にも本当に迷わざるをえない)極点に、2人の議…

★シン・ウルトラマン

★『シン・ウルトラマン』視聴(アマゾンPV) ネタバレにならないことを祈りつつ以下………………途中かなり『大日本人』っぽくなる。さらにその先ちょっと『鎌倉殿の13人』っぽくなる。ラスボスはやっぱりエヴァンゲリオンっぽかった……………… https://shin-ultraman.…

★花束みたいな恋をした

映画『花束みたいな恋をした』をオンデマンド視聴した。坂元裕二ならではのオフビート的おかしさも、菅田将暉・有村架純の2人も、文句なく良かった。 https://hana-koi.jp/ それにしても、見事にマッチングされた2人の恋愛はひたすら破綻なく進行するのだが…

ゴダール死去、安楽死

www.theguardian.com www.asahi.com

今泉力哉ナイト

昨夜は『街の上で』という映画をNetflixで。またもや比類なく独特のムードで描写される恋愛譚。今泉力哉監督でしかありえないと思う。役者たちの「どうしてこうも」と言いたくなる生っぽさがことごとく魅惑的。 映画『街の上で』公式サイト ところで、なぜこ…

幕末太陽傳そして共感ウェブサイト

映画『幕末太陽傳』(川島雄三)を久々にネットで堪能。後半はタブレットだったが面白さはそのまま。 鑑賞後、以下のページを見つけて読んだ。こうした個人のウェブサイトは、今では表にあまり出てこないが、今回のような特定の映画の随時の共感には、非常に…

★ポン・ジュノ映画術――まさに記号論

私たちは、目の前にある街の景色も家の造形も人の風体も、考えてみれば、ことごとく、それ自体というより何らかの象徴として眺める。記号論とはそんな話であり、80年代からさんざん聞かされ気づかされてきた。『ポン・ジュノ映画術』は、その飽くなき分析が…

★『星の子』(映画と小説)

映画『星の子』 hoshi-no-ko.jp この奇異な界隈のたたずまいをよくぞ映画の主題にした。なにしろそれがずっと気になった。ほんのりした独特のクセが強い。ほんのりだけど比類なく強い。暴力や犯罪とは無縁の多幸な人たちであるにも関わらず。だからたしかに…

止めるな? 宇宙の外部と内部

映画『カメラを止めるな!』を久しぶりに鑑賞。やはり、この映画のすべてを本当に撮影したカメラマンがエンディングで初めて姿を見せるところで、胸が騒ぐ。 カメラはあらゆるものを撮影できるが、そのカメラ自体は撮影できない。映画にその映画を撮影してい…

★さがす

昨夜はアマゾンPVで映画『さがす』を見た。衝撃的だったが、その後いつになくぐっすり眠った。強烈にいろいろ感じたり考えたりさせられて頭が疲れたのだろう。 sagasu-movie.asmik-ace.co.jp

★エリック・ロメール/緑の光線

エリック・ロメール『緑の光線』がアマゾンにあったので見た。侮れないアマゾンプライム・ビデオ。全編見たのは初。ゴダールが「知の人」ならロメールは「情の人」? 演者がカメラを意識しないとき、見る者はむしろカメラを意識し始める? ちょっと君も同じ…

時間変化をめぐって〜映画の原理へ

養老孟司さんがゲンロンに登場 - 東京永久観光 上にある<時間とともに変化するものを私たちは如何にして捉えることができるのか(できないのではないか)>という養老さんの指摘(趣旨)。これは映画というものを見つめ直すことでも気づくことになる。ある…

古くさい日本映画

古くさい日本映画が なぜか一貫して好みで、このところオンデマンドで『温泉女医』(1964)、『大魔神』(1966)、『白い巨塔』(1966)と続けて視聴。 当時の日本の市街地や室内の様子が、そのまま眺められ確認できるのが、ひとつとても面白い。生き生き、鮮…

プーチン、アンダーグラウンド

どうせプーチンに事実が伝わっていないのなら、ロシア軍は完全に撤退し「ゼレンスキーは退陣しました。反ナチの新ロシア国家ができました」と嘘をつき通したらどうか。 映画『アンダーグラウンド』あるいは『グッバイ、レーニン!』を思い出す。 * https://w…

★パワー・オブ・ザ・ドッグ〜ファーゴ

良い映画というものは「心の良い使い方とはああこういうことか」と実感させてくれる。一方「心の悪い使い方とはああこういうことか」と実感させてくれやがるのが悪い仕事というものです。 そして私たちは、フラフープをしたり、馬の鞍を磨いたり、夜中にツイ…

ドント・ルック・アップ ボクたちはみんな大人になれなかった

週末にNetflixで『ドント・ルック・アップ』と『ボクたちはみんな大人になれなかった』を視聴。どちらもちょうどいい感じ(普通とも言う?)の愛すべき映画だった。 【以下ネタバレ含む】 『ボクたち』は、業界の内部体験からと思われる糞人間悪弊の描写に怒…

★ドライブ・マイ・カー/濱口竜介

濱口竜介『ドライブ・マイ・カー』をテアトル新宿で鑑賞してきた。 この監督の決定的な特異性を形容するキーワードを思いついた。「ワークショップ的」。今回もワークショップ的な展開の意外性や推移性こそが面白かったのではないか。そうでないところを感じ…