東京永久観光

【2019 輪廻転生】

認知

★哲学入門/戸田山和久

戸田山和久『哲学入門』ちくま新書(2014) https://pic.twitter.com/nLhkKt0qea ここまでぼろぼろになったのは浴槽に落としたせいだが、気持ちとしてもこれくらい熟読した。 生物は岩石とは違う。さらに人間は他の生物とは違う。つまり、私たちがものごとを…

ツイッター深層学習

はてなブックマークの時代からそうだが、「いいね」やリツイートの集積によって、自分の思想や言動は微妙に調整される、という実感がある。しかも、そうした無意識下の調整を意識的に利用するつもりで、あえてブックマークやリツートをすることもある。人間…

私たち知性の特殊性と普遍性

★ランドスケープと夏の定理/高島雄哉 表題作を読んだ。まさに日本のテッド・チャンかグレッグ・イーガン(誰しもそう言うだろう) 作中まず「知性定理」なるものが示される。「知性は互いに翻訳可能」という原理。つまり私たちの数学や言語はいかなるAIや異…

地球外の知性がたとえばタコみたいなやつだったとして、私たちはそもそもタコと友達になれるのかという問題が片付いていない。

アレシボ・メッセージにからんだ昔の考察(以下)http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20070607/p1 ところで、探査機ボイジャーは、地球の様々な音声を刻んだレコード盤を、今なお宇宙の彼方へ運んでいる最中だが、はたして地球外の知性がプレイヤーを持っている…

政治や文学は2次元? 空間は3次元?

政治的立場がX軸とY軸の座標で解説されることがよくある。左翼か右翼かがX軸、大きな政府か小さな政府かがY軸、など。最近の例↓ https://cakes.mu/posts/22235少し前には、文学的立場までがX軸(物語〜言語)とY軸(社会〜個人)の地図で示されていた(文藝2…

複雑さの起源(ワールドカップ 日本代表 決勝T進出)

「ボールを相手のゴールまで運んでいくより自分たちで回していたほうが生き延びる確率は高い」ということを、少なくとも私は昨夜初めて考えた。その状況や展開はかなり複雑だがかなり明瞭なので、通常のヒトであれば、初めて考えるにもかかわらず、その複雑…

リバースエンジニアリングとして(人工知能)

http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20180607/p1 から続く 人工知能研究とは、人間の知能の「リバースエンジニアリング」なんだな、というのが、『人工知能とは』を読んで思ったポイントの1つ。たとえば車を作るのがエンジニアリングなら、すでに完成された自…

知識という観点から(人工知能)

http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20180605/p1から続く 人工知能学会編『人工知能とは』(近代科学社)の感想続き。 武田英明さんはまた独特の観点で人工知能を捉え、「グーグル検索は記憶という機能においては人工知能」であり、検索もナビも「十分にスーパ…

身体そして進化の観点から(人工知能)

http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20180527/p1 から続く 『人工知能とは』(近代科学社)は、人工知能をめぐる本質的な問いを、13人の研究者が、それぞれ自ら設定し、言葉を厳密に選んで答えていったシリーズで、人工知能学会誌に連載されたものらしい。 表紙…

★哲学探究/ウィトゲンシュタイン

http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20180430/p1から続く 私たちが哲学というドツボにハマらないためにはどうしたらいいのか。ウィトゲンシュタインは、最初の著書『論理哲学論考』では、「言葉にできることは実はあまりにも限られている」ことを徹底的に説いた…

★映画術/塩田明彦

塩田明彦監督の講義を採録した『映画術』(2014)を読む。映画の本当の見どころとは何か。それは、たとえば物語の展開がどうであるか、人物の心情がどうであるかではない。やはり、それが映画という独特の道具立てや表現形式によっていかに成立しているかだ…

禅、ゲーデル、盲学校

(http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20180210/p1 からの続き) 鈴木大拙『禅』をまだ読んでいる。 結局やっぱり「言葉ではわからないよ」ないし「言葉でわかろうとするからこそわからないんだ」ということになるようだ。ここでいう「言葉」は、「論理」や「知…

スーパーブルーブラッドムーン

肉眼で見る月食と、TVで見る月食と、双眼鏡で見る月食と、何が違うのかと言われるとわからないのだが、でも体験としては同じことではない。わざわざデジカメで撮ってスマホとかパソコンで後からみる月食がまた、どうも同じことではないな。どうせ月食自体は…

和音と心理の謎

《幸せな曲のコードの秘密を科学者は見つけることができたのか?》 =以下の記事=http://htn.to/rqpNe4メジャーコードが肯定的な歌詞に結びついていることが確認できただけでなく、《意外だが、3音だけのコードよりも、7thを加えた4音コードのほうが、肯…

落合陽一

「指数関数的成長にとって、すべての点は、いつでも始まったばかりだ」と、落合陽一がさっき言っていたんだけど、近代においては人生自体が凡人でもわりとそうで、どれほど貯めこんだり抱え込んだりしたとしても、長くても1年か2年もすれば、ほぼ無視してよ…

人工知能 雑感

(1) 人工知能は莫大な量のデータを集め独自の優れたアルゴリズムによって最適な解答を示すのだろうが、かたや、人間知能は極小の量のデータを集め独自の愚かなアルゴリズムによって最適な解答を示す。しかし、人間や政党は複数あるので、それぞれ「これが…

★遺言。/養老孟司(新潮新書) 

リンゴであれイヌであれ、個物はすべてどこかが違っているが、それでもそれを同じ「リンゴ」「イヌ」と捉えるのは、言葉があってこそであり、人間だけがやること。他の動物には言葉がなく、したがって「同じ」もないはずだ、と養老さんは考える。そして、も…

ひとりの声だけがメディア

私たちはメディアが分散した時代を生きている。それどころか、ツイッターばっかり見ていると、毎日たいていのことを、ツイートという「まるきり個人のメディア」を通して知る。昭和のころからすればずいぶん遠いところに来た。たとえば、いつミサイルが半島…

知性の定義が変わるとき?

http://kaseinoji.hatenablog.com/entry/carlo-rovelli#%E3%81%93%E3%81%AE%E7%9F%A5%E6%80%A7%E3%81%A0%E3%81%91%E3%81%AA%E3%81%AE%E3%81%8B《人間の認知能力は知性のいちバリエーションでしかなく、他の知性のあり方があるのではないか。この意識も、この…

「表象から知覚へ」(ゲンロンβ16)

昨夜届いた『ゲンロンβ16』(下にリンク)を読んでいたら、東浩紀が「人類は長いあいだ知覚の秩序を作れなかった。表象の秩序しか作れなかった(観光客の哲学の余白に)」と書いていて、雷に打たれた気分だった。http://ch.nicovideo.jp/genron-cafe/blomaga…

人工知能と人間の違いを改めて思う

◎NHKスペシャル視聴中 http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20170625 <定型発達> いわゆる定型の発達をした人間の知能では、万能の人工知能に比べ、将棋の指し手にも限界ありあり、ということだろう。人工知能は非定型発達なのだとも言え…

心の世界が言葉で出来ているのなら

猫の心の複雑さは猫Aと猫Bでさほど違わないようにみえる。人の心はどうか。本来は、人Aと人Bで、同じように複雑なのだろう。ただし人の場合、使う言葉の複雑さが、人によって大きく異る。したがって、心の世界が言葉と無縁なら、人はみな似ているだろう。で…

ブロックチェーン、そういうことか!

https://wired.jp/2017/03/05/moving-patient-data/《各処方箋は“預金”のようなものだ。医者が投薬を停止するときに、その預金は引き出される。ブロックチェーンを使えば、医者はすべての預金と引き出しの記録を確認する必要はなく、単に残高を見ればいい》…

頭の作業/手の作業

朝 目がさめて、返事してないメールの文面を考え、それから起きてその文面をパソコンで打つ。こんなこと、布団の中にいて頭で考えた文面がそのままインターネットに送信されるようにならないと、だめだな。ましてツイッターなんて、つぶやいたことが、ほんと…

音楽と映画とメタ情報

私の場合、音楽はメタ情報なしに消費し、映画はメタ情報ばかり消費している。音楽はそこに流れてきたものやディスクにあったものを背景を知らぬままただ聴いている。映画はあれこれ情報を読んだり意味を考えたりしてばかりいるのに実際の作品はなかなか見な…

ツイッター進化論(随時変異)

後に言ったことが先に出て、先に言ったことが後に出る。ツイッター。そんな奇妙な時間の方向に出くわした人類。本は最後まで読まないと結論がわからないが、ツイッターは最後まで読まないと前提がわからない、ということになるか。とはいえ、前提と結論のは…

ふりつもる『東京物語』

トランプに世界は揺れ、日本発『君の名は。』も世界を揺さぶりそうな昨今。しかし私はひとり『東京物語』をDVD鑑賞。先日の尾道行きの名残。『サピエンス全史』は現世人類の特徴として時間の拡張を指摘するが、『東京物語』などを反復するにつけ、それを通り…

重大ニュース

最近になって私たちは忘れっぽくなったのか? それとも最近になって世界や日本では起こることが多くなったのか? それよりは世界や日本で起こっていることに私たちが過剰に触れられることのほうが問題なのだろう。しかし、考えることがいくつあっても脳は結…

★サピエンス全史/ユヴァル・ノア・ハラリ(柴田裕之 訳)感想

読み進めつつ、以下は感想。 期待を超えて面白い!現世人類の最大の特徴を言語とみるのは一般的ながら、著者はそれすなわち「虚構の思考」だとズバリ指摘して清々しいのだが、しかし最も深くうなずいたのは、その虚構思考こそが現世人類の同一種にあるまじき…

参加感がない(ツイッター時代の不定愁訴)

日本中のできごと・世界中のできごとが、ネットのブラウズだけで手に取るようにわかる。……「いや、手に取るようにわかるわけではない」と反論されるかもしれない。だったら「昔は、手に取るようにでなく 何がそんなにわかっていただろうか(何もわかっていな…