東京永久観光

【2019 輪廻転生】

信仰

★仏教思想のゼロポイント/魚川裕司

魚川裕司『仏教思想のゼロポイント』(2015)という本を読んだ。ブッダが達したあるいは説いた仏教の核心というものを、一人が書く一冊の本としては、おそらく最適な言葉で完全に整理してある。ほかに仏教の解説本をほぼ読んでいない私だが、「仏教? もう全…

陰謀論をめぐって

陰謀論いろいろ。 それでふと思ったが、この世界やこの人生の背後には、なんらか神のようなものがあり、深い配慮でコントロールしているんだろうと、うっすらとでも思っているなら、それは陰謀論であり、それをすっかり拭い去るのは、わりと難しいのではない…

鬼滅の刃、フランスのテロ、ヒューマニズム(21世紀の啓蒙/ピンカー)

ためしに「鬼滅の刃」をアマゾンプライムで少し視聴。 さて鬼は現実の世にもいるか? 今フランスの人なら教師を残酷に殺した男をそう形容しても大げさではないと思った。妹が鬼になってしまう不条理と絶望も、妹がイスラム国の戦士になってしまった人なら絵…

スタンダール『赤と黒』(読了)

https://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/2020/08/20/000000 ↓(続) 『赤と黒』は読み終えている。恋の炎、最後は昼メロかとおもうほど燃え上がる。そしてストーリーは急転直下(文字通り何かが急に落ちてきて終了) ※以下は読書中のメモ(ほんの少し) 《町…

★誰も教えてくれなかった「死」の哲学入門/内藤理恵子

誰も教えてくれなかった「死」の哲学入門/内藤理恵子 https://www.amazon.co.jp/dp/4534057164 ヘーゲルの弁証法をトーナメント戦にたとえていて、なるほどと思った。格闘系のゲームで相手を打ち負かすと自分と相手の両方の能力が統合されて新しい自分にな…

ローマ教皇 来日

おれやおまえが祈っても世界は平和にならないが、教皇が祈ったり天皇が祈ったりすれば世界は平和になる。そういうものだ。 * 人類はけっきょく賢いのだろうか、愚かなのだろうか。天国なんて実はあともう少しで、その薄い天井さえ破ればいいのだという気が…

世界史と他者の実在感

WindowsのWordと、MacのPagesは、リンガ・フランカが存在しない。 「リンガ・フランカ」と言ってみたかった。フランク王国に由来するらしい! * 先日「フランク王国」と書いたのは、最近 世界史の本を読んでいるからだ。山川出版『詳説 世界史研究』。同じ…

2019年10月22日 覚え書き

https://twitter.com/selfcomestomine/status/1185590074039095296 山や河には心なんてないのにあるかのように思いこむ。それと似たことで、人間にも心なんてないのにあるかのように思いこむ、ということか! 実際にはきわめて多様で散漫でしかない感情や意…

★DISTANCE/是枝裕和

一昨夜は、是枝裕和『DISTANCE』をアマゾンで視聴した。オウム真理教に対しては、こうした近づき方・向き合い方も可能なのだと気づかされ、新鮮だった。そもそもこの映画、これまで見逃していた。 家族がカルトに入信していく。それは最も身近な者がいきなり…

★ビッグ・クエスチョン〈人類の難問〉に答えよう/スティーブン・ホーキング

https://www.amazon.co.jp/dp/4140817739 「ホーキング、私と同じこと考えてた!」という実感。 「私、ホーキングと同じこと考えてる!」でもいいのだが、独立してホントに同じ問いにとらえられたし、独立してホントに同じ答えにたどりついた。そんな親近感…

★量子力学のオデオロギー/佐藤文隆(続き)

https://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/2019/07/14/000000から続く ↓ 『量子力学のオデオロギー』、やっぱり頭と心を完璧に奪われる。私がずっと愚鈍に考えていることの、明晰な答え、少なくとも明晰な問いが、ここには書いてある。 同書にはプリンキピア(…

なぜ日本はブッダとイエスをイジれるのか

◎なぜ日本はブッダとイエスをイジれるのか https://president.jp/articles/-/29178 わかる、わかる。

★世界はなぜ「ある」のか?/ジム・ホルト

「なぜ何もないのではなく、何かがあるのか?」 ここ数年、それを考えると眠れなくて困る、というほどではないにしろ、それを考えると眠くなって困る、ということはまったくない。 ジム・ホルト『世界はなぜ「ある」のか?』(早川書房)は、ズバリそれを追…

神はいないけど 無意味じゃない

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/06/6-50.php 全体的に、無神論者・不可知論者の方がそうでない人と比べ「この世は究極的に無意味」と考える傾向が強い中、唯一日本だけが、「この世は無意味」と考える無神論者・不可知論者の割合が一般の…

神なき世界に物語あり

松尾豊さんの本をまた読んでいる。『超AI入門』(NHK番組の関連本)。人間の「心」という広い働きから「知能」のみ抽出しモデル化し代替させるのがAIだという見方。それに対し「心」のうちの「感情や本能」は進化のプロセスなしには出て来にくいという見方。…

「神がいない」というのは、「この世はすべてアウェイ」という意味だろう。

神がいなければ天皇を拝めばいいじゃない

――そうかも。

★ホモ・デウス/ユヴァル・ノア・ハラリ

http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20180917/p1 から続く ↓『ホモ・デウス』は読み終えているのだが、その内容は、私がここ5年〜10年ずっと考えてきたことと、あまりに同調している感じがするので、感想をまとめようとしても繁茂するばかり。むしろ今私が一番…

★ホモ・デウス/ユヴァル・ノア・ハラリ

いくら先が読みたいからといって、まじにネットから離れたくなるほどの本なんて、近ごろまさかあるまいと思っているわけだが、『ホモ・デウス』(ユヴァル・ノア・ハラリ)だけはやはり例外だった。前著『サピエンス全史』の最後に問いかけたシンギュラリテ…

神の物理法則?

《初めに神は物理法則を創られた。そしてエネルギーの塊から物質と反物質を創られた。物質の方がほんの少し多かった。同量の物質と反物質は消滅しあい、エネルギーに戻った。ほんの少し多かった物質が残った。 そして神は天地を創られた》(下記より孫引き)…

カルト>神学>無神論者

《大学でなぜ神学を教えるのかと無神論者は言います。これに対し最も皮肉な答え方をしますと……神学がなくても神学的な若者は常にいる。彼らに神学を手ほどきしないと、彼らは神学の歴史を自前で繰り返す。そのうち何%かはカルト的妄想に向かうだろう。まっ…

オウムとは何だったのか?

「人は死ぬ、必ず死ぬ、絶対死ぬ、死は避けられない」。私のツイートのようだが、じつはこれ、麻原彰晃が説法において好んで繰り返した文句だという。(大田俊寛『オウム真理教の精神史』p.278) ……そうだったか。 そして著者は《オウムとはロマン主義的で全…

だったら人間には魂も天国も地獄もあるのか? ――ブレードランナーをめぐって

「魂もないくせに」――しかし魂がないのはレプリカントだけではないね。「おれたちには天国も地獄もない。だからここで戦うんだ」――この実感はレプリカントだけでなく無神論者のものでもあるね。 (以下を視聴して)https://twitter.com/tokyocat/status/9294…

そうだったのか無神論

明治生まれの私の祖母は、米びつに米を長く置いておくと虫になってしまう、といったことをわりと信じていた。それに対し、私が近ごろ「無神論」と呼んで自覚と興味を抱いているのは、「米が虫に変化する仕組みなど存在しない。少なくともまったく解明されて…

あなたの人生の物語/テッド・チャン

映画『メッセージ』は未見だが、原作「あなたの人生の物語」を昨日読んだ。ある地球外知性とのコンタクトが描かれ、それを通して浮かび上がってくるのは、なんと言語表記のはてしない可能性、かつまた物理表記のはてしない多様性だった!(私がときどき夢想…

神社、グローバルとは無縁

連休は御岳山(東京都青梅市)に登ってきた。古くから山岳信仰が続いてきた場所で、山の上には神主だけが住むという集落がありそこが宿もやっている。不思議な空間だった。日本の神社とか神話とか、戦後に否定的に捉えられたせいだろうが、ぼんやりとしか知…

精神分析と仏教

なんでこうも生き辛いのかを、奇妙な理論で考え抜き、独自に答えを探り当て、だからみんなこう考えこう行えばそれをしのげるよと、教えてくれているのかもしれない点で、ブッダとフロイトやラカンとは似ているように思う。ブッダが宗教ならフロイトも宗教だ…

アメリカがシリア空爆

遠くからシリアを眺めて「この世に神はいないのか!」と思っていたが、神はいないけど人はいるのだった。人といってもアサド、プーチン、トランプとか。それにしても、あの世はさておくとして、この世は、神によってなんとか「なる」のでなければ、この世は…

日本教をめぐって

日本人には、一神教の神は、やっぱり縁が薄いんだろうね。おまけに、彼ら(西洋)が一神教を倒して打ち立てた新しい一神教ともういうべき「近代」もまた、日本人の私にはなんとなく余所の家の話に感じられる。個人主義とか合理主義とか民主主義とかも、なん…

信念VS信念

死刑があってはならないという人の信念をなかなか変えられないように、死刑がなければならないという人の信念をなかなか変えられない。原発があってはならないという人の信念をなかなか変えられないように、原発がなければならないという人の信念をなかなか…