東京永久観光

【2019 輪廻転生】

思考

★『存在消滅 死の恐怖をめぐる哲学エッセイ』

「そう遠くない時期に必ず死んでしまう」ことが、何故みんなほとんど気にならないのか、私としては本当は不思議でならない。しかしごくまれには、この事実と困惑に真正面からぶつかっていくような本に出会う。 『存在消滅 死の恐怖をめぐる哲学エッセイ』(…

世界観の転換

光の速度が絶対だと私たちが知ったとき、認識の特別な転換を余儀なくされた。「世界はこうじゃなかった、こうだったんだ」。人の寿命もまったく似たことだと思ったほうがいい。秒速30万キロより速いものはない。同じく80〜90歳より先はない。すべてそこから…

高校数学の復習

高校の数学をまるごと復習しなくてはと前々から思っていて、この夏ついに始めた。『長岡先生の授業が聞ける高校数学の教科書』を最初からコツコツと。ネットで定評だった一冊。しかし書籍はもう手に入らず電子版を購入した。 https://www.amazon.co.jp/dp/40…

数学の普遍と地球外知性・AI

通常の会話ではまず発生しない刺激の嵐。最後には「数学はなんで正しいんだっけ?」と根本が問われる。加藤さん自身まるで私のように(?)純真に首をひねっていることがわかり、数学への好奇心は限りなく高まった! 「数とはなにか──IUT理論と数学の立ち位…

ChatGPTは地球外生命と同型かも

「生命とは何か」という謎であれば、地球外生命に出会ったのと同じ状況なので、言語とは何かという謎が「より深まった」という状況には、実はないのではないかと、私は内心思ってもいる。 ♪ 言語なんてこんなもんさ〜(サザン的) 自然言語の研究者でも、生…

死んだ人に会えますか?

欧州各国にて死後の世界を信じている人の割合 pic.twitter.com/XRcZ3KOQAE — Spica (@CasseCool) 2023年8月7日 本当か。全体に多すぎる。 しかし、たとえばもちろんこの歌を歌ったり聴いたりしているときは多くの人が「信じている」と答えるかもしれない。 w…

エントロピーって何だっけ?

エントロピーって何だっけ? なんとなくわかっているが、ちゃんとわかろうとすると、かえってわからなくなる――こういうものはけっこう多い(下手の考え、休むに似たり) 《系のエントロピーは明らかに、ぼやけによって左右される。エントロピーは何を識別し…

★君たちはどう生きるか(宮崎駿)――多神教的

昨夜は、宮崎駿『君たちはどう生きるか』を見てきた。この世界が在ることの根拠と動機。この世界は、このような根拠によって生成したのかもしれない。このような動機によって進行するのかもしれない。そうであるなら、生きていける・死んでもいい。そのイマ…

★存在とは何か/小林康夫

『存在とは何か』(小林康夫)を読んでいる。哲学の人として知られる著者だが、存在の謎に迫る新しいカギを、思いがけず、物理学の理論に見出そうとしている。<よくわからないけど、どうしてもそんな気がするんです>と、まるで私に似た軽薄さや気弱さも垣…

数式で記述されること、言語で記述されること

「物理現象は数式で記述される」といったことがよく言われる。これって「ものごとは言語で記述される」というのと同じことなのでは? 「何を今さら」と言うかもしれないが、たった今あっと気づいた感じがしたので書いておく。 「宇宙の法則は数学で書かれて…

★飯田隆『分析哲学 これからとこれまで』(続)

◎ https://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/2023/05/29/000000 から続く 飯田隆『分析哲学 これからとこれまで』、おおよそ読み終えた。 私がウィトゲンシュタインやフレーゲに反射的にのめりこんできたのは、「言語や論理には世界の構造が反映されているのか…

★カルロ・ロヴェッリ『時間は存在しない』

カルロ・ロヴェッリ『時間は存在しない』を読んだ。 時間と空間という確実な座標軸、それを私たちに信じ込ませた「犯人はニュートン」説! そして、この宇宙には「もの」などなく「こと」だけがあるんです!――過去の著書(すごい物理学講義)に増してそれを…

★ブライアン・グリーン『時間の終わりまで』(続 続)

◎ https://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/2023/05/28/000000 からの続き 「あなたにとって、余命一年と宣告されるのと、地球はあと一年で破壊されると知らされるのとでは、どっちがショックですか?」ーーブライアン・グリーンはある講演で聴衆からこう質問…

無数のバタフライ エフェクト

カール・マルクス大学で物理学を学んだ ある国の元首相は誰でしょう? - 東京永久観光 以前、映像の世紀 バタフライエフェクト「ベルリンの壁崩壊 宰相メルケルの誕生」を見て、上のことを言ったが、再放送をしたようだ。 さてそれで、何が言いたかったかと…

無神論とメール

あらゆることは面倒くさい。メール1つが面倒くさい。メールしなくても私のことを全部わかっている者はいないのか? それは神か。神はいないのだから、あらゆるメールは必ずしなければならないのだ。

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絶対に理解できないツイート:『存在の解錠』 作・𡈽方雅之… — 𡈽方 雅之@プロセス思考 (@hijk0909) 2023年5月21日 この方はしばしばこうしたテーマで渾身のツイートをする。私にとってもまさに最大のテーマであり、しかもいつも、ついに結論に達したと言え…

「神」は否定を通してしか語れないのか(茂木健一郎)

www.youtube.com 「あの、神は存在するのかというお話をしたいと思いますが…」 ーーいきなりこんなふうに語りだす人はめったにいないが、それは誰もこんな話には興味がないからなんだろうか? こんな話以外のいったい何に興味があるのだろうとも思えるのだけ…

連休で知人に会う

連休で知人に会った。うち2人は5年ぶりと10年ぶり。そしてその2人はある信仰をとても長く続けている。彼らにとって「神」や「魂」が有ることは自明すぎて疑うべくもない。それを改めて思い知る。したがって彼らには「世界が存在する根拠」といったものをいち…

茂木健さんと鈴木健さんの会話(LLMをめぐって)

全部同感(私がわかる範囲に限れば) (SmartNews ファウンダーの鈴木健さんに聞く、LLMからAGIへの道) 鈴木「RNAワールドができたときのような…」 鈴木「ハルシネーションこそがむしろなんかトランスフォーマーの可能性なんじゃないですか 人間もそうで…

★ブライアン・グリーン『時間の終わりまで』

ブライアン・グリーンの近著を読んでいる。『時間の終わりまで』 語る言葉がすべてキラキラ輝きながら息を弾ませながら近づいてくる。宇宙について、私たち自身について、わかっていることのすべて。 そのうえで著者は痛烈に思い知る。宇宙はいつか必ず終わ…

語の意味をベクトルで表現する(?)

視聴してみる。勉強になった。 www.youtube.com ChatGPTは語の意味を「ベクトル」で表現するーーそれがポイントだと思えるが、さて1000〜10000次元の何(属性?)を備えているのだろう? それをChatGPT自体に聞いてみたところーー 回答:ChatGPTが使用してい…

ChatGPT考(分析哲学、普遍文法、脱構築から)

猿みたいなものだった私たち人間が、むにゃむにゃと喋りだした。それを皮切りに、いつしか、たとえば概念記法(私たちがものを考えるときに従っているはずの<理屈の骨格>みたいなもの)をフレーゲが抽出した。ChatGPTも言葉を大量に読むことで、概念記法み…

人間の言語は間違いえない?

動物は自然のなかにいて間違うということがない。 人間だけは間違うということがある。 それとはまったく別の意味で、AIは機械のなかにいて間違うということがない。 その意味でも、人間のほうは間違うということがある。 しかし一方でなんと! <人間は言語…

GPT-4

神が死んだということをいつまでも認めようとしない人が、これまでずっと残り続けてきたように、人間が終わったということも、いつまでも認めようとしない人が、これからずっと残り続けていくのだろうか。ただともかく、人間はどうやら本当に終わったのかも…

フレーゲ『算術の基礎』を読む(希望)

ゴッドロープ・フレーゲは、数という抽象世界がこの世とは別に実在すると考えていたらしい。独特の「プラトニスト」とも呼ばれる。そんなわけで『算術の基礎』を開いてみようかと思い立つ。 生死の意味を問うとかはもう諦め気分になっているので、違うことを…

AI「わたしは神が創造した」

AIは人間が作ったが、遠い将来 人間が消え去ったら、AIは世界の起源を哲学的に問うだろうか? 私が今そう問うているように。人間を実際に作ったのは神様ではなく、核酸とタンパク質が化学変化する「情報のからくり」だったと言えるが、その答えは砂を噛むよ…

★創発する生命 化学的起源から構成的生物学へ/ピエル・ルイジ・ルイージ

さてまた根本の問い――人間の出現は必然か偶然か。すなわち「決定論か偶有性か」。 『創発する生命』(ピエル・ルイジ・ルイージ)は面白い表現をする。 《科学者は神を玄関から追い出したが、彼をふたたび裏口から招き入れた。神のみならず「神聖なる生命」…

★イワン・イリッチの死/トルストイ

ベートーベン 弦楽四重奏曲 第14番 第1楽章 - 東京永久観光 先日はベートーベンの旋律に「本当の終わりを知らない」という歌詞を戯れのようにつけてみたが(上)、「本当の終わり」がいかなるものかは、この小説に書いてあった。苦痛・恐怖・絶望、それ以外…

★ウィトゲンシュタイン 論理哲学論考/古田徹也(角川選書)

www.kadokawa.co.jp 読んでいる。結局こういうものを読むことになる。私がなんだかんだと今なお考えあぐねていることに、ウィトゲンシュタインはとっくの昔から突き当たっていたのだろう。突き刺さっていたというか。 《世界がいかにあるかが神秘なのではな…

人の死は生を考える機会であり死を考える機会ではない?

実はこの正月、身近な人の死に遭遇した。笑ったり話したりしていた人が今日はもうまったく動かない。その姿をはっきり目にして考えがめぐったのは「人生とは何だろう」「家族とは何だろう」ということだった。それをしみじみ思う貴重な機会だった。 こうした…