東京永久観光

【2019 輪廻転生】

歴史

空海と救済

このあいだ『ブラタモリ』が高野山を訪ねていて、行ってみたくなり、そろそろ「空耳アワー」かなと思っても始まらず、「タモリさん 曼荼羅ってどういうものか知っていますか」と聞かれ、すんなりと答えたタモリに敬服し、空海と古代の仏教への憧れが生じ……空…

これはイデオロギーの戦争なのか?

近ごろ世界史に興味がわき、その流れもあって、『もういちど読む 山川 世界現代史』なんてのを読んだのだが、やっぱり面白い。おおよそ知っているべき19・20世紀なのに、カンどころが全然わかっていなかった、というか端的に知らなかった、ということに あき…

1864年、1941年、2017年

《国際環境よりもむしろ国内環境の調整のほうが、日本人統御にとって必要であった。このことはその七十七年後、世界を相手の大戦争をはじめたときのそれとそっくりの情況であった。これが政治的緊張期の日本人集団の自然律のようなものであるとすれば、今後…

攘夷とか護憲とか(そして尊王とか)

「攘夷」が「開国」に変わるって、「護憲」が「改憲」に変わるようなものだったんだよ、きっと! 70周年の節目に、凄いことに気がついたぞ。第9条は日本の平和に役立ったと思う。第1条も日本の平和に役立ったと思う。戦後の日本に「憲法」と「天皇」は最も有…

★世に棲む日日/司馬遼太郎

このところ『世に棲む日日』(司馬遼太郎)を読んでいて、そこでは、黒船以降にわかに勢いづいた長州や薩摩の動きにより、日本の政治は一気に揺れ動くのだが、いま東アジア4月以降の激変もすごいものがある。1980年代末からベルリンの壁もソ連もあれよあれよ…

『サピエンス全史』読み終えた

(ここからの続き↓) この本の素晴らしさは、専門家の知識を述べ立てるところにはない。誰もが知る現世人類の道程から「言われてみればそのとおり」の事実と評価をいくつも提示することだ。そのサピエンスの事実は決定的な驚愕に値し、しかもその評価の優美…

『サピエンス全史』(終盤)

(ここからの続き↓) この本は、人類が、社会や生活の基盤を、劇的に、しかも、幾度も、変容させてきたことを、思いがけない視点から、ありありと実感させるわけだが、下巻の終盤まで来ても、その勢いは衰えるどころが加速している。近代科学による激変、資…

★サピエンス全史(下巻)

(ここからの続き↓) 宗教に関する考察。ここはさして新味もなかろうと思っていたら、完全に裏切られた。宗教の本質…というかむしろその単純かつ基本の事実が淡々と指摘されていくのが、決定的に面白い。「そういえばそうだ!」と今さら気づかされること、多…

★サピエンス全史(読書再開)

(ここからの続き↓) 貨幣について。貨幣が宗教や国家や文化を超えてユニバーサルであるという指摘に、「そういえばそうだ!」と改めて感じ入る。日本人もミャンマー人も米国人も中国人もIS人も、仮に互いの素性がまったくわからなくても、ドルだけは信用す…

ドル帝国、英語帝国、トランプ帝国。古代や中世の本当の帝国における異民族の暮らしというのも、これくらいの、きつそうでゆるい、ゆるそうできつい、縛られ感だったのではないか。

グローバル化 なれのはて

近ごろ先端の思想&メディアを検索するなら「ゲンロン+ニコニコ」ですね。というわけでもないが、宮台真司×東浩紀「ニッポンの展望 #4 2016・春の陣」を、23日に視聴した。(http://live.nicovideo.jp/watch/lv253687500)欧州の中枢ブリュッセルでもテロが…

ベッキーや清原は19世紀にはいなかった

清原やベッキーをめぐる出来事がもしも小説や映画なら、彼らを100%好意的な人物として描くことは可能だろうし、それならば見聞きする人々もわりと自然にエールを送るだろう。でもこの出来事が「現実だ」と思っているせいで、なかなかそうもできない人が多い…

煮詰まって久しい

音楽クラウドサービスがすごいと聞き、ためしにグーグルを使ってみて、ほんとにもうBGMは未来永劫完全解決!という感じだが、思いがけないカバー曲を聞けるのも大きい楽しみの1つ。思い切り気だるいジャズになったスーパートランプの「ブレックファスト・イ…

★ベン・ハー/ウィリアム・ワイラー

きのう脈絡もなく『ベン・ハー』のディスクを見たのだが、ローマ帝国の首脳が、支配したユダの地で、民の信じる一神教に違和感をもち、どこかの大工のせがれが妙な説教を始めたという噂をとりわけ問題視している――その構図は、欧米先進国がイスラム国を問題…

ハロウィン世代

きのう、「現在の若者はクリスマスやバレンタインよりハロウィンで盛り上がる。それは以前の若者と違って彼氏彼女がいないせいだ」、みたいなことをテレビで誰かが言っていて、なるほどと思ったのだが、10年や20年で習俗が大きく変わり本能(性愛)まで変わ…

★平清盛(大河ドラマ)

NHKの大河ドラマ『平清盛』を借りて見ている。松山ケンイチの主演。2012年。視聴率は最低レベルだったが高い評判も聞いていたので、いつか視聴したいと思っていた。これがすこぶる面白い。武士の始まりがあれほど汚い者たちだったとは! まさに血と泥にまみ…

世界史がネットにあるだけでなく世界自体がネットにある勢い

《チェスがインドからサーサーン朝へ移入された経緯が述べられているパフラヴィー語によるシャトランジの歴史物語『シャトランジ解き明かしの書』》とかいう記述をたまたまWikipediaで見かけ、世界史のいかにわずかしか知らないことかと気が遠くなる。まして…

★21世紀の貨幣論/フェリックス マーティン

――ピケティ本ではない(念のため) 熟読完読。お金とは何かという興味は、言葉とは何かという興味に似ている。身近なのに謎めいている。射程がきわめて広く、考え始めると妄想と興奮が尽きない。ここ10年ほど、日本や世界の動向に絡んで経済学への関心が自分…

すばらしい日本の内戦(ジハーディ・ジョン 対 明治人)

『翔ぶが如く』をまだ読んでいる。ぽつぽつと。司馬遼太郎のこの小説は、明治維新でにわかに成立した日本政府と、幕府を倒した功績にもかかわらず大いに冷遇された士族たちの、深い対立と衝突を描いている。近代日本最大の内戦たる西南戦争がクライマックス…

★イスラーム国の衝撃/池内恵

読み始めたが、評判どおり、いろんなことが明瞭に整理できる。アラブ世界ではラマダンの時期はテレビドラマの書き入れ時なんです、という話が冒頭にあって意表をついた。「イスラム国」とその親分たるバグダディはその時期を狙ってネットデビューしたという…

★殺人ザルはいかにして経済に目覚めたか?/ポール・シーブライト

以下読書メモ。多くは書籍どおりでなく簡潔な文章に変換している。(訳者は山形浩生) <序など>ホモ・サピエンスは、遺伝的につながりのない構成員と入念な分業を行う唯一の種。これが稀有であることを強調し、それがなぜ可能になったかを追及していく本の…

世界史がすべての謎を解く

なぜルーマニアを旅行したのかというと、ただ、東ヨーロッパがどんなところなんだろうと前々から思っており、なかでも少しは知っていてもよさそうなのにホントに知らない国がルーマニアだったから、といった理由だ。ではルーマニアはどこに行くべきか。調べ…