東京永久観光

【2019 輪廻転生】

言語

ダダ漏れ星人

「Twitterにより『脳内ダダ漏れ』の人が続出」という趣旨のことを宮台真司が述べたそうで、たしかにそのとおりだと思う。とはいえ、そもそも脳内のことを自在に外に出せるのは言語を使う人間だけだ。動物の脳内はほとんど漏れてこない。とはいえ、人間でも脳…

もしコンピューターにモニターが無かったら

Sometimes to take a major step forward, you have to completely change direction. 私もそうありたい。 * それで、まったくの妄想だが、新型Mac Proにはモニターがないとか? * ★しかし考えてみるに、 人間の脳には、もともとモニターが無い。 「字」や…

ゾウの鼻、クモの巣、ヒトの言語

そういえば、まるで靴をはくように、まるで眼鏡をかけるように、私の手はマウスを持っているな〜、いつもいつもいつもいつも。(というか早くスマートフォンを持てよ、というところだが)だけど、このマウスがあるから、世界無名賢者たちのツイートをいつも…

鼻歌でツイート

みんな、気持ちをいちいち言葉にしてツイートするけど、気持ちをいちいち鼻歌にしてツイートできるといいね。ただ、「かなしい」というきみのツイートは、言葉であるがゆえに、「かなしい」という他のだれかのツイートと、確実に連結し、想定どおり拡散する…

言語論2013〈第1夜〉

『ひとのことばの起源と進化』(池内正幸)という本に、こんな例文が出てくる。 「菜々子は隆史がごはんを食べたと思った」 これってきっと松嶋菜々子と反町隆史だね! そうかと思えばこんな句も。 「由紀恵の姉の車」 こっちは仲間由紀恵のことかな? それ…

世界(外)→脳(内)→言語(外)

動物は、脳(意識や記憶)があるから、外部世界を、自らの内部に再構成できる。そして人間は、言語があるから、自らの内部に再構成された世界を、ふたたび自らの外部に再構成できる。すごいことじゃないか!でまあ、そんなふうに人間がそれぞれに取り込んだ…

読んでも読んでも

「喉元すぎれば熱さ忘れる」というが、分厚い本にぎっしり記された文章を読んでいても、ページを過ぎれば内容を忘れているのは、どうしたことか?そもそも、喉を通り過ぎた食べ物のことを我々はどれくらい覚えていたり忘れてしまったりするものなのだろう。…

読書記録(追加)

★記号と再帰/田中久美子 ぜひとも知りたいということが書いてあると思えるのに、ほとんど分からないので進まない。もどかしい。コンピュータのプログラミングのことをぜんぜん知らないのがよくないのだ。この本を読むのに、シニフィアンとは何かをまったく…

サハリン体験記(4)

ユジノサハリンスクから乗ったバスで、隣に座った人が「日本人ですか」と話しかけてきた。曹さんという朝鮮系の男性。30分ほど話を聞いた。20世紀東アジア史の縮図みたいな人生だった。 1940 朝鮮半島北部に生まれる。 1943 両親とともにサハリンへ…

言葉こそ脳の代謝

ツイートとは脳の情報の代謝だろうか。人の「頭」または「心」が「生きている」というのは、なんらかの「言葉」が常に「出たり入ったり」していることなのではないか。代謝が連鎖反応であるように、言葉もまた連鎖反応として、このように続く。自分の言葉だ…

サハリン体験記 (1)

インターネットを数日も続けてできないとは、いかなる事態なのか。なぜこれほど頭がインターネットを渇望するのか。私たちは体験を記憶しそれが集積していくことで、世界の感触(世界観と世界像)=つまりこの世が一体どんなふうになっているのか=を作り出…

Saharin(Russia) wo ryokou tyuu.(7.24-8.2)

Nihon dewa tokuni kakukoto ga nai ga Kokodemo tokuni kakukoto wa nai nodatta... Kotoba ga wakaranai to mattaku nanimo dekinai. Net ni tunagenaito mattaku nanimo dekinai. (Pasokon mo keitai mo motte konakatta) Sekai to kanzenni togireteiru …

僕がバカだからといって、君がバカでないとはかぎらない

「君の考えは間違っている。なぜなら僕の考えが正しいからだ」「僕の考えこそ正しい。なぜなら君の考えこそ間違っているからだ」合戦みたいになっているんじゃないだろうか。原発とか、消費税とか、いろいろ。 ……「「「「「自分の考えが正しいことを証明する…

★数とは何か そしてまた何であったか/足立恒雄

昨日紹介した『数学者の哲学 哲学者の数学』を読んでいて、アマゾンの書評が目にとまった。一部を引くと――《たとえば「空間」という言葉ひとつをとってみても、各時代によって、そして個人的にも、イメージは大いに異なる。今の幾何学者はギリシアの幾何学者…

ツイッター考(のべつまくなし)

チンパンジーの子どもとヒトの子どもの際立った違いは何か。――ヒトの子どもは、のべつまくなしにしゃべっている。のべつまくなしにしゃべることで、脳がうまいぐあいに出来上がっていくのだろう。ヒトの大人はのべつまくなしにツイートする。それによって、…

これは感想文です

★これはペンです/円城塔 私たちは歩いたり食べたりするのと同じくらい自然にしゃべるので、言葉が道具だなんてまさか思わない。しかし、たとえば次のような目にあったらどうだろう。・文を作るのにいちいち活字を拾わねばならない。しかも活字は不足してい…

脳内シナリオライター

脳にある海馬が記憶に関係することはよく知られている。たとえば「学校に遅刻しそうになったので、トーストをくわたまま家を飛び出し、路を走っていたら、角で見知らぬ女生徒とぶつかった」……みたいな出来事を、私たちはしっかり憶え、ありありと思い出す。…

パソコンの出来事はいつも現在、すべて現実

暗い部屋に一人で閉じこもり1日を完全にパソコンに向かって過ごしていれば、その日の体験はパソコンから得た言葉や音や像が大半になる。そうすると、そのパソコンデータがそのまま保管されいつでも再生できるなら、その1日は過去でも未来でもなく常に現在…

言葉は映像にかなわない? 映像は言葉にかなわない?

テレビが「福島第一原発」と言うと「福島第一原発」が映る。「スティーブ・ジョブズ」と言うと「スティーブ・ジョブズ」が映る。通常そうなっている。「携帯電話がつながらない」とコメントするなら「携帯電話がつながらない」という映像を入れなければなら…

言語は万能なのか

http://twitter.com/#!/golgo139/status/26924062632 《犬の文法にはif文がないんですよ.それだけのバッファがないから.》 ――これを受けて考えたこと(以下)。犬の文法にifがないのだとしても、それはひとえに「バッファがないせい」だろうか? バッファ…

知恵あるヒト、ツイートを追う

朝から晩までモニタや携帯を眺め文字ばかり追っている私たちは、山や川を眺め獲物ばかり追っていた祖先とは、もはや同じ生物とは思えない。 体はもちろん変わらない。脳の使い方の話。遺伝子の展開のさせ方ではなく、情報の展開のさせ方の話。 遺伝子の展開…

転がる言語に文法は生えない?

★はじめての言語ゲーム/橋爪大三郎 ウィトゲンシュタインが後期にどう考えていたのか、ズバリ直感できた本。素晴らしい。さすが橋爪大三郎。(ただし、アマゾンのレビューで、けっこう本質的な問題点などが指摘されている。星3つと星2つを見よ) * 言語…

言葉の意味の新しい定義

「言葉の意味」を、ためしに 「その言葉の ・ハイパーリンクによって または ・検索によって 新たに出てきた別の言葉のことである」 と定義してはどうか。 妥当かどうかはさておき、こんな定義は、 かつて思いつくはずがなかったことはたしかだ。 文字が出現…

ツイッター言語変容論とか

脳の無数の神経細胞のネットワークのなかに思考や意識が浮上してくると思われるように、現在の私たちの前にあまりに過剰に飛び交うようになっている言葉の数々もまた、ネットワークしている。神経細胞1個の動きでは脳のネットワーク全体の動きが説明できない…

これも言語問題

デモ隊が国連事務所襲撃、11人死亡 アフガン http://t.asahi.com/1v7h《コーラン事件への怒りの矛先が、欧米人がいる身近な国連事務所に向かった可能性がある》私たちは言語を操り言語に操られる動物なので、象徴をマジに愛し象徴をマジに憎む。

夢の言語炉

消費した燃料以上のプルトニウムを生成するように設計されたものが高速増殖炉である。 ウィキペディアにはそう書いてある。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E9%80%9F%E5%A2%97%E6%AE%96%E7%82%89 昨今の我々も、 「消費した以上のエントリーやつぶ…

津波も情報も瞬時にやってくる

今回の地震で揺さぶられたのは体だけでなく、 心もであり、そして頭もだ。 こんなことがあると、自分のこと、社会のこと 総ざらいするようにものを考える。 9.11。あのときもそうだった。 あれからもう10年かとしみじみ思う。 10年が経過し、 私の目の前まで…

寒いとしか言いようがない

さむい。この単語はかくも単純(たった3文字)。それなのに、「さむい」は、この世界の複雑な出来事をもののみごとに表現する、ように思われる。これは何故だろう。なにかおかしくはないか。実際、「さむい」に当てはまる、この世界の事実というか、この宇…

ジャズ誕生、ツイッター誕生

NHK『スコラ 坂本龍一 音楽の学校』の再放送で、ジャズの回以降をだらだら見ながら考えた—— ジャズの誕生そしてビバップの誕生は音楽の革命だったということなのだが、ツイッターの誕生によるテキストのインタープレー的な応酬というのも、だれも予想してい…

読書記録 2010年(3)

★考える人「村上春樹ロングインタビュー」 http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20100808/p1 ★これからの「正義」の話をしよう/マイケル・サンデル http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20100918/p1 ようやく目から鱗が落ちた(追記が重要) ★数覚とは何か?/スタ…