科学
映画『メッセージ』は未見だが、原作「あなたの人生の物語」を昨日読んだ。ある地球外知性とのコンタクトが描かれ、それを通して浮かび上がってくるのは、なんと言語表記のはてしない可能性、かつまた物理表記のはてしない多様性だった!(私がときどき夢想…
日本中のできごと・世界中のできごとが、ネットのブラウズだけで手に取るようにわかる。……「いや、手に取るようにわかるわけではない」と反論されるかもしれない。だったら「昔は、手に取るようにでなく 何がそんなにわかっていただろうか(何もわかっていな…
ことしの夏、いろいろあって、天国や地獄というものがたぶん無いのと同じように、宇宙や人間の特別な意味というのもやっぱり無いのだろうなと、気持ちを切り替えることになった。(我ながらなんとも崇高な告白だ!)ただまあ、ここで「無い」というのは、「…
ある画像を見てそれが猫かどうか、私はすぐわかるが、コンピュータはなかなかわからない。そこを克服したのがグーグルの人工知能であり、それを可能にした手法がディープラーニングだという。ではディープラーニングとは何か。松尾豊『人工知能は人間を超え…
いろいろあって依存症の解説本を読んでいる。ニコチン、アルコール、薬物(コカインや覚醒剤)、ギャンブル・ゲーム、性行動・恋愛は、依存症との関連が明らかだという。要するにドパミンに代表される報酬系の神経が関係する。さらに、食べ物、お金、美しい…
◎あなどれない「手書き」の学習効果実感としてもそのとおり。しかし何故なんだろう。今思いついた答え:パソコンの文字は、いつだれがどこで入力しても、いずれも同一不変の概念=情報であるとみてしまう(脳がというか、私がというか)ところが、文字を手書…
巨大な重力波が宇宙の彼方からやってきたとして、発生源からの距離(時間)に応じて通り過ぎるのは一瞬、ということになるのか(津波みたいに)? しかし、重力自体は常に効いているように思うが… (ああまったく何も知らない)← 重力波は重力の変化に応じて…
図書館で借りた本は期限が来るので、「読んだ」か「読まなかった」かは、必ずどちらかに決まる。ところが家にある本はしばしば「読んだ」とも「読んでいない」とも言えない状態で時空をさまよっている。その本を捨てるときに初めて「読んだ」か「読まなかっ…
天動説モデルにおける星々の軌道は、ヘンテコだが、規則性は辛うじてあり、しかも退屈しない。素粒子の標準モデルを思い出す。(つまり標準モデルだって天動説なみに無駄な苦心をしている可能性がある)http://www.malinc.se/math/trigonometry/geocentrisme…
暮れになって標準モデルの本を読み始め、「対称性の自発的破れ」がわからず首をひねっているうちに、2016年が開けてしまった。大掃除をする暇も年賀状を書く暇もなかった(悪しからず)ことしもよろしくお願いします。 ★強い力と弱い力/大栗博司 ヒッグス粒…
ニュートリノに質量があると宇宙を説明する理論のすべてが覆るらしいが、同じく、言葉も、1つでもいいかげんに使うと、その影響は言論の果てまでツイートの果てまで及ぶ。とりわけ「差別」や「表現の自由」といった言葉はそうかも。あるいは「私が」か「ど…
今初めて思いついたけど、国や世界の経済の実体や動向が還元主義では説明できないかもしれないように、国や世界の平和の実体や動向もまた還元主義では説明できないのではないか。(還元主義:極小規模のふるまいの説明を積み重ねれば、極大規模のふるまいも…
ツイッターの「神経細胞」は、他の「神経細胞」から直接「軸索」が来なくても、ひとりで自在に孤独に反応できるし、自分もまた直接「軸索」を出さなくても、ひとりで自在に孤独に発火できる。どうだ、脳の細胞にそんな芸当ができるか。人工知能にできるか。……
「体であれ心であれ あらゆる能力に、そりゃ遺伝子はなんらか関係するだろうさ」という認識は昔からあるわけで、今さら何だろうと思いつつ読み始めたが、私としては初めて明瞭になったことが多数あり、非常に有益な一冊となった。 <エレガントな双子研究>…
*前エントリー(http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150405)から続く 『データの見えざる手』(ASIN:4794220685)は、「人が一定期間に行える体の活動の量には上限があり、それ以上何かするのはまず無理」ということを実証し、大変びっくりしたが、それ以来…
ここ1、2年、短時間だけどぐっすり眠るせいか、夢をみる(覚えている)ことがほとんどなかった。ところが最近わりと夢をみる。なにか生活や心理の変化があったのか。ともあれ、夢はじつにいつもヘンなので、面白い。日本人の食事摂取基準が4月から新しく…
日経サイエンス3月号の特集「STAPの全貌」をやっと読んだ。まるでエラリー・クイーンの推理小説!◎http://www.nikkei-science.com/page/magazine/201503.html「STAP細胞は最初からなかった」と記事は結論する。今回の研究はすべて虚構だったことになる。では…
「あなたのお気に入りの、深遠で、エレガントで、美しい説明は何ですか?」この問いに、第一線の知性が渾身のしかも個性ある回答をそれぞれ示す。まさに珠玉の一冊。アメリカの学者が中心で、分野は生物学者、物理学者、心理学者などなど。有名な名前もいく…
リモコンを押してもテレビがつかないとき、強く押してみるとなぜかつく。何故だ? 乾電池や電波はそんなに曖昧なのか? 気のせいか? 「気」のせいか?ひょっとして、「強さ」の量は、すべて距離か時間の量に置き換えられるのだろうか。そうなのかもしれない…
映画『インターステラー』感想。they(彼ら)という言い方に好感をおぼえた。瀕死の地球にシグナルを送り人類に手を差し伸べてくれる存在。正体が明かされないかぎりそれは神と同じ。ところがネタバレだが、theyは実はweだったということになる。好感と深淵…
「血圧は本当は140未満まで下げなくてもいいんじゃないの?」 そんな疑念が巻き起こった。大変なことになった。◎新たな健診の基本検査の基準範囲(日本人間ドック学会) →http://www.ningen-dock.jp/wp/wp-content/uploads/2013/09/%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82…
=その後のメモ= 第5章「抽象概念とは何か」 日常の現象は、基本物理学(水分子の初期条件など)で表わすには途方もなく複雑だが、幸いなことに、非常に簡単な物理量(水の体積や熱源の出力など)によって予測できる。こうした、より高レベルでの説明可能…
「言葉はすべてのことを言い表せるのか」という疑問がずっとあるが、言葉を使えば使うほど「それはできるんじゃないか」という実感は強くなる。これは「数学はすべてを計算できるんじゃないか」という実感とも似ている。そうして私は「人間の知性の万能性・…
遺伝子はDNAという文字で書かれたプログラムのようなものだ。そして私たちの体のどの細胞もまったく同じ遺伝子を持っている。遺伝子のプログラムによって、受精卵というたった1個の細胞から体全体が出来ていく。つまり、ある部分は皮膚に、ある部分は心臓に…
「これだけで話せる!人間語」――というタイトルではないが そんな主旨の論文をチョムスキーは2002年に発表した。その共著者の一人にマーク・ハウザー(Marc Hauser)という人がいる。どんな人かと思っていたが、日経サイエンスに「知性の起源」という記事を…
思いついたことはツイッターにとりあえずだ〜っと打ち込み、あとで読み返してなるほどと感じたら、ささっと切り貼りしながらまとめ直してブログに残す、ということを、最近よくやっている。これは、昼のあいだに知ったことを、睡眠中に脳が点検し、「なるほ…
心臓も電気信号によってドキドキしているのだった!(不整脈について調べていて再認識する)脳も電気的および化学的シグナルだと思う。だから、人体はすべて電磁力で動き、焚き火も自動車もコンピュータも電磁力によるのだ。そうおもうと、原発だけは違う。…
観測できない暗黒物質や暗黒エネルギーが宇宙の大半を占めているはず、という話は、たとえば意識に対する無意識の大きさ、回想される記憶に対する回想されざる記憶の大きさ、といったものに似ていないか。暗黒物質と暗黒エネルギーは、現在の物理学的なセン…
ヒッグス粒子がどんなふうにここにあるのかが今いちわからなくても、原子核や電子や電磁波がどんなふうにここにあるのかも今いちわからないのだから、そう悩まずに今夜は寝てよい。 (10.13追記)「ヒッグス粒子があるから質量がある」という説明は、「遺伝…
やっと太陽系を出たか。しかし宇宙は広い。貯金100億円(太陽系)と1000兆円(太陽系外)の違いといわれても、もうわからないようなかんじ。それにしても「人工物が初めて太陽系の外へ」というのは本当にエキサイティングなことだが、この宇宙に、そ…