進化
◎ http://www.nhk.or.jp/seimei/節足動物と脊椎動物が進化的に縁遠いのに似たような目を持つのは、節足動物系の目につながった遺伝子のセットが、太古に、まるごと、脊椎動物系のゲノムに入り込んだからではないか、という仮説を紹介していた。しかしそれは…
存立危機事態というか、上空露見事態というか…(ドローンが官邸をshoot!) ともあれドローンの時代が来るのだろう。前にも書いたが、映画『インターステラー』は、その「ドローンの時代がすでに到来し、しかもドローンの時代はもはや過ぎ去った」近未来を描…
「体であれ心であれ あらゆる能力に、そりゃ遺伝子はなんらか関係するだろうさ」という認識は昔からあるわけで、今さら何だろうと思いつつ読み始めたが、私としては初めて明瞭になったことが多数あり、非常に有益な一冊となった。 <エレガントな双子研究>…
ホモ・サピエンスが一人残らず言語を使いまくるようになったという人類史は、べつに不思議に思わないが、ホモ・サピエンスが一人残らずスマホやネットを使いまくるようになるという人類史は、なんか不思議に思える。ツイートしない知的生命体は現在1つも見…
人工知能が人間の知能をついに実現できそうだ――という話。そこから実にいろいろな考えが浮かんでくる。とりあえず1つ。 人間の行いのうち人工知能が得意になって真似できそうなものだけを「知能」と呼ぶのだろう(=そうでないものは人間の行いであっても「…
今年を振り返ると衝撃的だった本は4冊くらいか。というか、そもそもちゃんと読んだ本がせいぜい4冊くらいではないかという、いっそう衝撃的な事実!ともあれその1冊が上記。しかし、この書名では内容の独創性がまったく伝わらない。たとえば『表象は自然現象…
以下読書メモ。多くは書籍どおりでなく簡潔な文章に変換している。(訳者は山形浩生) <序など>ホモ・サピエンスは、遺伝的につながりのない構成員と入念な分業を行う唯一の種。これが稀有であることを強調し、それがなぜ可能になったかを追及していく本の…
人工知能を研究する松尾豊さんという人の話。https://www.youtube.com/watch?v=U-O4eINZNXE(ビデオニュースドットコム)知り合いに教えてもらって聴いた。たっぷり2時間あまり。とても明瞭で、このテーマの本質がよく盛り込まれていると思えた。人工知能と…
膨大な言葉の応酬が延々続くけれど、その大半は踏まえるべき事実や論理を外しているので無駄な議論がただ積み重なっているだけ、ということは今多いと思う。ジャンクDNAというのはきっとそういう感じだよね!ただし、だからこそ脱構築と突然変異も起こりうる…
生物が多様な種に分化してきたのは必然だったと考えることができるように、学問が細分化するのも仕方のないことなのではないか。しかし、学問はただ細分化しているだけではなく、学問という「生態系」のすべてを覆い尽くすほどの真理を目指そうという動機が…
ツイッターで自分が何を言ったかをすぐ忘れる傾向にあると気づく。というか、ツイッター以外で自分が何を言ったかもすぐ忘れる傾向にあるが、そちらは忘れたことにも気がつけないだけなのだろう。すなわち、発言のログが残るという環境の激変に、我々の心は…
Googleグラス。「身につけている目の前の人の視野をそのまま記録し、インターネット上に公開できることもできるのでは、といわれています」と書いてある。◎ http://www.master-apps.jp/column/google-glass0623.html ここで2つの、方向としては反対向きの未…
=その後のメモ= 第5章「抽象概念とは何か」 日常の現象は、基本物理学(水分子の初期条件など)で表わすには途方もなく複雑だが、幸いなことに、非常に簡単な物理量(水の体積や熱源の出力など)によって予測できる。こうした、より高レベルでの説明可能…
生物進化と人の思考は形としては同じ。――こんな大胆な見方を著者は示す! どちらも知識を創造するプロセスだからだという。(★無限の始まり/デイヴィッド・ドイッチュ asin:4772695370)知識? すなわち、生物進化では、環境への適応を担うのは遺伝情報とし…
この世における複雑なネットワークとは何だろう。生態系はそれを代表する一つだろう。生物を外部から決定づけるネットワークだ。一方、生物を内部から決定づけるネットワークは代謝系だと言える。脳のニューロンによるネットワークもまた、代謝系と並ぶほど…
進化の実例を我々は目撃したことがないというのは迷信なのだが、インフルエンザにタミフルが効かなくなってきたらしいというのも、進化の好例だろう。抗生剤をむやみに使うと耐性菌がはびこる。新しい政党や新しい首相や新しい知事が出てくると、とりあえず…
人間と昆虫では体の造りが正反対だ。体の中心を通る消化管からみると、人間は心臓が腹側にあり神経が背中側を走っている。しかし、昆虫は心臓が背側で神経が腹側だ。ところが、この「心臓/消化管/神経」と「神経/消化管/心臓」の2つを、心臓と神経の位…
2014年から私の元号を「進化」としよう。 ▼アリもフジツボもサンゴも殺せない奴 http://www.youtube.com/watch?v=IGJ2jMZ-gaIアリの巣にアルミニウムを流し込む動画を見て思った。「これはしかし、生物としての良心が痛む」 このとき私は何を感じているのか…
生物の進化は長い間に起こるので実例を目撃することは珍しいようだが、コンビニの繁栄そして商店街やデパートの衰退は40年で起こった。変異・適応・淘汰。ホモ・サピエンスがいかに決定的に新しく強力な脳をもったのか、地球を圧倒的に独占していったのか、…
われわれは、脳で思考することと体で体験することの2つがそろわなければ「人間的」とは形容しないだろう。相手であれ自分であれ。もちろん、人間を生命や意識のシステムとして見るなら、「体・体験・物質」から脱し「脳・思考・情報」だけの存在になってい…
「これだけで話せる!人間語」――というタイトルではないが そんな主旨の論文をチョムスキーは2002年に発表した。その共著者の一人にマーク・ハウザー(Marc Hauser)という人がいる。どんな人かと思っていたが、日経サイエンスに「知性の起源」という記事を…
「Twitterにより『脳内ダダ漏れ』の人が続出」という趣旨のことを宮台真司が述べたそうで、たしかにそのとおりだと思う。とはいえ、そもそも脳内のことを自在に外に出せるのは言語を使う人間だけだ。動物の脳内はほとんど漏れてこない。とはいえ、人間でも脳…
『風立ちぬ』に続き、今さらながらDVD鑑賞。 『もののけ姫』では、日本史の表にあまり出て来なかった人々が活躍する。『風の谷のナウシカ』では、生物として尊重されているとは言いがたい菌類と虫が重要な役割を担う。 両作品とも、自然と文明とが原理的に衝…
やっと太陽系を出たか。しかし宇宙は広い。貯金100億円(太陽系)と1000兆円(太陽系外)の違いといわれても、もうわからないようなかんじ。それにしても「人工物が初めて太陽系の外へ」というのは本当にエキサイティングなことだが、この宇宙に、そ…
インターネットが「池田清彦さんにメルマガで質問」せよせよと、やけに薦めてくるのだが、私だけか?これは、個々の内部情報(自己)に応じて外部情報(環境)が切り替わる、ということを意味する。途方もないこと!悲しいと感じている人の上空にだけ雨が振…
■全部読み終えて最後の感想人間は、たとえば歩行という実に複雑なことも言語という実に複雑なものも、いつのまにか易易と身につけ楽々と行えるようになった。どちらもただ生息しているだけで備わってしまった。環境のなかに置かれた体そして脳は、環境と触れ…
意識を生じさせず知能だけを進化させたような生命体が、どこかの星にはいるだろうか。…というか、いや、この星でも、植物とか昆虫とか、じつは意識なし知能ありの極めて優れた生命体なのだろうか? (とはいえ、植物にはたしかに意識がないようにみえるが、…
「アルゴリズムがないものはないことをグーグルは実証している」という趣旨のことを茂木健一郎さんがツイートしていた。そうだ、いかなるタスクにも最初の一手がある! そういえば、この複雑微妙な人体も(頭も心も体も)、すべて一手一手のつみかさねで出来…
Sometimes to take a major step forward, you have to completely change direction. 私もそうありたい。 * それで、まったくの妄想だが、新型Mac Proにはモニターがないとか? * ★しかし考えてみるに、 人間の脳には、もともとモニターが無い。 「字」や…
そういえば、まるで靴をはくように、まるで眼鏡をかけるように、私の手はマウスを持っているな〜、いつもいつもいつもいつも。(というか早くスマートフォンを持てよ、というところだが)だけど、このマウスがあるから、世界無名賢者たちのツイートをいつも…