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野矢茂樹『論理学』(1994年)を再読している。
なぜかは説得しにくいが、格別に面白い分野だ。
たとえば伝統的論理学では「文の基本型は主語+述語」「文は否定と肯定の2つの質をもつ」「文は すべて と ある の2つの量をもつ」などと書いてある! こんな大変な原理、なぜ誰も教えてくれてないのか。
これは私には「宇宙には重力がある」というほどの原理に思える。もちろん、重力の存在やその値が宇宙のどこでも一致するのに比べて、上記の文の基本はローカルな原理かもしれない。しかし重要なことは、それにもかかわらず私たちにはこれ以外の原理をどうしても想定できない感じがすることだ。
伝統的論理学はアリストテレスに端を発する。そこから大きく飛躍してまったく新しい論理学を提示したのは、さして有名ではないゴッドロープ・フレーゲだ。その役割はアインシュタインやダーウィンに匹敵するとすら思える。今からその詳細を読んでいく。
すべての人が論理学を好まない わけではない。
→ https://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/2024/07/06/000000 に続く