人生
過去10年くらい「言語ってなんだろう」「宇宙ってなんだろう」というのが気になることの中心テーマだったとするなら(そうした大げさな物言いをするなら)、最近は「生死とはなんだろう」というのが中心テーマかな。特に「死とはなんだろう」だ。しかし、「…
人工知能は時間を理解できても時間を実感できないのではないか、という問いがあるように思われる。ファミレーミファソーラシドードシラミー たとえばこのメロディーの良さは時間とともにしか実感できないだろう。彼らには音が流れるのでなく全部の音が重なっ…
一昨日ふらっと本屋に入ったら現代思想の臨時増刊号『知のトップランナー50人の美しいセオリー』というのがあった。50人のラインナップの魅力に抗えず買った。この雑誌が通常イメージさせる人文系学者がほぼ見当たらないところが特に魅力的だった。布団に入…
トランプに世界は揺れ、日本発『君の名は。』も世界を揺さぶりそうな昨今。しかし私はひとり『東京物語』をDVD鑑賞。先日の尾道行きの名残。『サピエンス全史』は現世人類の特徴として時間の拡張を指摘するが、『東京物語』などを反復するにつけ、それを通り…
人生とは、本当の問いを探しながら進み、その答えを探しながら戻る、そんなイメージ。しかし、ある問いが見つかるたびいつもその先にもっと巨大な問いがあることを知る。長い長い往路だけで人生は終わりそう。(そういえば、一休さんが子どものころそんなこ…
映画の感動であれ、社会への叱責であれ、日々くまなく膨大なつぶやきが産出されるなか、きわめて個人的な狭い焦点のつぶやきを見つけたときの、嬉しさ。あまりにも限定的にしか生きられない1人の私と1人の誰かが確実に出くわしている。世界広しといえども、…
「どんな言葉並べても 真実にはならないから」(花束を君に・宇多田ヒカル) このことに強く思い当たったことがある人や、実際に言ったり書いたりしたことがある人は多いだろう。 言葉は本当のことを表さない・本当のことを伝えない身にしみてそう思ったとき…
殺人者の主張など公開してほしくない。限りなくひどいにきまっているが、だからといって、私たちの想像を超える新しい思想が、そんなところにあるわけがない。あるわけがない。単に、バカバカしくて、おぞましくて、くだらないだけだ。 <29日>生きることに…
広島、靖国、天皇。たまたま昭和の中期に生まれ、しかもせいぜい100年しか生きない私には、いずれも死ぬまで縁が切れないのだなと、つくづく思う。というわけで、改憲ということなら、第9条もさることながら、第1条の是非を問いましょう。
「イギリス「EU離脱」問題、一発の“凶弾”は歴史の針路を変えるか? 国民投票直前レポート」(現代ビジネス) http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48954 より《国論を二分するような大きなテーマで、話し合いによる問題解決、事態打開への希望を失ったとき…
暴力や、暴力的な主張や、不寛容な行為や言動が、なんだかどんどん広がっているようにみえる。インターネットが何でも可視化しているからそう見えるだけなのか。それとも、インターネットが何でも可視化したことが原因で本当にそうした変化が起こっているの…
いろいろあって依存症の解説本を読んでいる。ニコチン、アルコール、薬物(コカインや覚醒剤)、ギャンブル・ゲーム、性行動・恋愛は、依存症との関連が明らかだという。要するにドパミンに代表される報酬系の神経が関係する。さらに、食べ物、お金、美しい…
◎たけし、ソナチネ、死生観について語る。in国際映画シンポジウム(1)北野武は自分の映画について、いつも素直に本心を明かすという印象がある。ここでは『ソナチネ』の核心的なところが明瞭になる。 ◎たけし、フォレスト・ガンプ批判「なぜ北野映画には説…
熊本のはてしない地獄をテレビで眺めながら、また生き延びたという思いが、やっぱりいちばん大きい。東京に地震はまだ来ない。がんも心筋梗塞も脳卒中もまだ起こらない。案外そんなものなのだ。飛行機はなかなか落ちない。北朝鮮も中国もなかなか攻めてこな…
ツイッターでも、フェイスブックでも、ブログでも、かつてのウェブ日記をふりかえっても、とりあえず参加してはみるけれど、そのなかで自分の言動が自由自在に展開できるようになるには、かなりのプロセスや歳月を要する。つまり、実力を発揮するのは、なか…
ポーカーでカードが配られるとき、自分の手元に来る5枚の組み合わせは何通りあるかというと、52×51×50×49×48で、3億1187万5200通り。ーーいや「5×4×3×2×1」で割らないといけないのだったか…ツイッターのカード(ユーザー)はもっともっと多いし、配られる(…
安田純平さんがシリアに行きたいと思った気持ちは、私がどこか知らない海外を旅行してみたいという気持ちと、いくらかは似ているのではないか。(維新の党と民主党が似ている程度には)中東などから西欧に向かう難民のニュースが、わりと気になるのは、自分…
すごいことがどこかで起きないか、そればっかりでニュースをみている。すごいことをだれかが言わないか、そればっかりでツイッターをみている。そればっかり。そんなふうにして私は、ほとんど無いにせよ少しは有るかもしれない「人生の価値」というものを、…
この世に雨男は実在しないが、東北に大地震を起こす悪魔がいたわけでもない。そして、それとまったく同じく、東京にも大地震が起こりそうでなぜか起こらないのは、神様がそうしてくれているからではない。起こるも起こらないも単なる自然の必然(あるいは偶…
仕事のコアタイムが「夜中12時〜早朝5時」に傾く。そうすると「まだ昨日のことをやってる」のか「もう明日のことをやってる」のか、わからなくなる。スケジューリングの安堵と不安。人生も、老齢がきわまったころには、やり残したことをやっているのではなく…
たとえば、死ぬほど労働がつらいとか、死ぬほど金がないとか、死ぬほど人が憎いとか、死ぬほど政府がアホらしいとか、比喩を超えて強く強く思うことが、そりゃ稀にはあるだろう。つまり「マジに死んだほうがまし」と。自爆したっていいじゃないか、戦争した…
あれは花火か爆弾か。うっすら世界のテロが気になりつつ2015年の大晦日。 走馬灯とは紅白のことを指す(ちらっと視聴中)。長い長い戦後。日本は年老いたんだな。でも幸せ? そうありたい。みんなそろって、そうあろうではありませんか! * タイムラインを…
私たちは、くだらなくてつまらない長時間労働を生きがいにするトレーニングを積み過ぎてきたが、そろそろ、ベーシックインカムと人工知能でたいていのことが済んでしまう将来に備え、くだらなくてつまらない長時間余暇を生きがいにするトレーニングを、積ん…
音楽クラウドサービスがすごいと聞き、ためしにグーグルを使ってみて、ほんとにもうBGMは未来永劫完全解決!という感じだが、思いがけないカバー曲を聞けるのも大きい楽しみの1つ。思い切り気だるいジャズになったスーパートランプの「ブレックファスト・イ…
きのう京都で用事があり、ついでに清水寺を見てきた。 私が清水寺に行くのは、ひょっとして人生初か小学校の修学旅行以来? それでも清水寺をいやというほど知っているのは何故か。それは、清水寺という概念と単語をもつからこそだ。猫や犬にはそれはかなわ…
とうとう1か月以上ブログを更新しなかった。こんなことは初めてかもしれない。どことなく陰毛に白髪を見つけたときのようなショック。しかし、私は天寿をまっとうしたいと思っているし、このブログも天寿をまっとうしたいと思っているので、これくらいの変質…
すぐやらないことは1年くらいは平気でやらないということには、もうとっくに気づいている。ただし、5年くらいたって何で今さら何でもっと早くしないかという気持ちでぐずぐずとやり始めることが、まったくないわけではないことにも、気づいている。希望はそ…
なぜ私たちは非現実的なはずのタイムスリップがありうる気になるのかというと、結局「過去の回想」をいつもいつもしているからに尽きるのであり、それを重くみれば、「回想=タイムスリップ=過去を生きる」は、私たちにとって平易かつ平凡な行為で、もはや…