人生
いつも紅白をみて「まるでよその国」と思いつつ、すぐに「これが私の国」と思うようになって、除夜の鐘が鳴る。21世紀にもなって「私の国」などなくてもいいだろうとは思う。しかし、私の国があるとしたら、少なくとも今の私には、ほかのどこにもない。昭和…
出さなかった枚数×出さなかった年数が400を超えると死亡率が高くなることがわかりました。
旅行をすればするほど行きたいところが増えるかというと、人によるだろうが、私はそうでもない気がする。ところが本は、読めば読むほど読みたい本が増えていくのは明らかで、それゆえ、十分な読書というのは短い生涯においてきわめて難しいプロジェクトにな…
https://www.labroots.com/trending/technology/7525/sarco-3d-printed-painless-suicide-pod
まさかあれほどの津波や事故が起こるとは思わなかった。だがそれに並んで、まさかこれほどの対立や憎悪や罵倒が続くとは思わなかった。すなわち「原発は危ない!/危なくない!」「福島には帰れる!/帰れない!」…。2011年からずっと。そんななか、この1冊…
まったくビットコインって何だ? 貨幣の出現そのもの、貨幣出現の無根拠性そのもの、謎そのものを、みんなそろって目撃しているんじゃないか?もちろんビットコインにおける電力を費やした情報の採掘は、人力を費やした金鉱の採掘と同じだという見方もきわめ…
「魂もないくせに」――しかし魂がないのはレプリカントだけではないね。「おれたちには天国も地獄もない。だからここで戦うんだ」――この実感はレプリカントだけでなく無神論者のものでもあるね。 (以下を視聴して)https://twitter.com/tokyocat/status/9294…
再読したけど、まさに科学的空想が至上の域にまで練り上げられている感。これから何が起こるか私は全部知っているのだけれど、だからといって、抵抗はしないし、退屈もしない、それに自我が消えてしまうわけでもない、そんな境地とは?その境地。単純な例と…
原作を読んですでに知っているはずのストーリーを、映画として改めてドギマギしながらたどっていく。――待てよ、これって「あなたの人生の物語」のテーマそのものを体験することだ! ……というわけで、映画『メッセージ』をやっとディスクで鑑賞。しかし、しか…
◎ニッポンのジレンマ http://www4.nhk.or.jp/jirenma/x/2017-09-23/31/762/2225517/ 小池龍之介さんの話を初めてちゃんと聞いた。仏教の極意はマインドフルネスなのかもと思う。死ぬのがイヤなのは、実存的に受忍できないのではなく、ただ論理的に理解できな…
ブログに見た映画とか読んだ本とか振り返って記録していると、終活気分だ。ずっと前からそうなのであった。まだ若いのに(いや、若くないけど) たかだか最近見た映画や読んだ本の感想すらすべてきちんとは書き留めておけないんだなという、もどかしさを通し…
https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/92935/2935010/index.htmlNHKが「ありのままの最期 末期がんの“看取(みと)り医師”」というのを放送していて、途中からだが視聴した。様々なことを考えさせられたが、少しはマシな死とまったくマシではない死がある…
さっき、コンビニの「週刊文春」で山尾氏の写真を見たのは、まあいいとして、撮影者が「郡山総一郎」とあり、かつてイラクで人質になった日本人の一人の方であることを懐かしく思い出し、人生はクビなど斬られずに長く生きるべきだと思った。
https://twitter.com/pha/status/892567999630024705完全にだめな日が、週に3日くらいは、年に3か月くらいは、10年に3年くらいは、あってもおかしくないし、むしろそれくらい休まずしてやっていけるはずがない。1週間まるまる、1年まるまる、10年まるまる…
老人は金を もう どんどん無駄に使ったほうがいいし、だったら、青年は時間をもう どんどん無駄に使ってかまわない、のかもしれない。
季節が変わるたびに1年がどれくらい長いのかを実感できる。さてでは人生はどれくらい長いのだろう。しかし人生は1回きりなので長いのか短いのかは最後まで実感できないのかもしれない。105年は長いのか短いのか。人生が長い夏休みのようなものであるなら、そ…
この本の感想を一言でいえば「すごい物理学講義」ということになるが、それが書名なので、困る。というか、この粗雑な日本語とは隔絶して、あまりにも優雅な物理の法則が、あまりにも優雅な言語の表現によって、つづられている!長く生きていると、「相対性…
さっきひと眠りしたら、社会の劣化と深刻な恐怖におののく夢をみた。眠る前に大江健三郎の「飼育」を読み終えたせいだと思われる。江藤淳によるその短い解説も読んだせいだと思われる。こんな特異で強烈な反応をもたらすような小説に、近ごろあまり触れてい…
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/35120 「東大病院救急部長が語る「死後の世界」〜人間は必ず死ぬ。しかし…」 問いは本格的だと思ったが、答えは通俗的だと思った。しかし、通俗的でない答えがいったいどこにある? (2013年の記事だが、急に話題になっ…
認知症になったら「この人フォローしてるけど誰だっけ?」が頻出するかも。「わりと最初から誰だっけ?」ではあるものの。
人はけっきょく目立つ他人の真似をして行動するのであり、自爆とか銃撃とか車で突っ込むとかがやたら流行るので、そればっかり真似しているのが21世紀なのだろう。司馬遼太郎の幕末小説などを読めば、人を斬るとか腹を切るとかがやたら流行っており、普遍的…
過去10年くらい「言語ってなんだろう」「宇宙ってなんだろう」というのが気になることの中心テーマだったとするなら(そうした大げさな物言いをするなら)、最近は「生死とはなんだろう」というのが中心テーマかな。特に「死とはなんだろう」だ。しかし、「…
人工知能は時間を理解できても時間を実感できないのではないか、という問いがあるように思われる。ファミレーミファソーラシドードシラミー たとえばこのメロディーの良さは時間とともにしか実感できないだろう。彼らには音が流れるのでなく全部の音が重なっ…
一昨日ふらっと本屋に入ったら現代思想の臨時増刊号『知のトップランナー50人の美しいセオリー』というのがあった。50人のラインナップの魅力に抗えず買った。この雑誌が通常イメージさせる人文系学者がほぼ見当たらないところが特に魅力的だった。布団に入…
トランプに世界は揺れ、日本発『君の名は。』も世界を揺さぶりそうな昨今。しかし私はひとり『東京物語』をDVD鑑賞。先日の尾道行きの名残。『サピエンス全史』は現世人類の特徴として時間の拡張を指摘するが、『東京物語』などを反復するにつけ、それを通り…
人生とは、本当の問いを探しながら進み、その答えを探しながら戻る、そんなイメージ。しかし、ある問いが見つかるたびいつもその先にもっと巨大な問いがあることを知る。長い長い往路だけで人生は終わりそう。(そういえば、一休さんが子どものころそんなこ…
映画の感動であれ、社会への叱責であれ、日々くまなく膨大なつぶやきが産出されるなか、きわめて個人的な狭い焦点のつぶやきを見つけたときの、嬉しさ。あまりにも限定的にしか生きられない1人の私と1人の誰かが確実に出くわしている。世界広しといえども、…
「どんな言葉並べても 真実にはならないから」(花束を君に・宇多田ヒカル) このことに強く思い当たったことがある人や、実際に言ったり書いたりしたことがある人は多いだろう。 言葉は本当のことを表さない・本当のことを伝えない身にしみてそう思ったとき…
殺人者の主張など公開してほしくない。限りなくひどいにきまっているが、だからといって、私たちの想像を超える新しい思想が、そんなところにあるわけがない。あるわけがない。単に、バカバカしくて、おぞましくて、くだらないだけだ。 <29日>生きることに…