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【2019 輪廻転生】

★QBism 量子×ベイズ

今週、読書はわりと本気を出した。

 

『QBism 量子×ベイズ』
 

私にとっては、量子力学のおさらい、そして、ベイズ確率のオリエンテーション、という感じだった。どちらも予想したより面白かった。(どうせほとんど理解できなくてほとんど苦痛だろうと予想していたからだが)

どちらかというと、量子力学の奇妙さのなかにベイズ確率の奇妙さを丸め込んでしまおうというよりは、ベイズ確率の奇妙さのなかに量子力学の奇妙さを丸め込んでしまおうという、企てかと思われる。

とはいえ、2つの奇妙さは、そもそも同じではなく、それぞれ個別に怪しくて個別に分かりにくい奇妙さだと思われるので、それぞれもっとよく勉強しないことには始まらない、ともった。

さて。たとえば鈴木清順の映画は奇妙で、ゴダールの映画も奇妙で、そしてこの「奇妙」という形容こそが、映画というものの謎や本質を、私としては精一杯示しているのだ、と思っている。量子力学ベイズ確率を「奇妙」と形容するのも似たような気持ちだ。

とはいえ、鈴木清順の映画とゴダールの映画を混ぜたような映画を作ったら、それは映画の謎と本質を一気に解き明すだろうか?(そんなこと もちろん私にはわからない)

ただ、量子力学ベイズ確率を混ぜると、この世界の謎と本質は一気に解き明せますよ! 著者の主張はそんな雰囲気ではあった。