東京永久観光

【2019 輪廻転生】

MMTについて(小幡績の視点)

 

 

「独自通貨を持つ国であれば、債務返済のための通貨発行に制約を受けないため、いくら借金をしても財政破綻は起きない」――この通りのことを山本太郎が先の選挙報道のテレビで言っていたのを思い出す。単純さこそMMTの特徴。テレビ向きなのだろう。一方、その反論ということになると、少なくともこの記事程度には複雑になる。

 

さて財政理論が私は結局いつまでたっても十分わからない。この果てしないわからなさは量子力学のわからなさに匹敵? いや、どちらもわからない者が、どちらがよりわからないかを先にわかることはないのかもしれない。アンドロメダ星雲とM78星雲のどちらが果てしなく遠いかがわからないのに似て。

ただし、量子力学はクリアに理解すればするほど「量子はあまりにも奇妙だ」という感想に至るようだが、財政理論はクリアに理解すればするほど「財政はまったく奇妙ではないですよ」という感想に至るような気がする。(小幡績氏はそうした姿勢に見える)

 

記事を読んで思ったこと―― たとえば「地球の環境は自然のままが一番。人間が勝手に手を出すと壊れます」という発想が基本であるように、「資本の環境は自然のままが一番。人間が勝手に手を出すと壊れます」という発想が基本なのだな。

補足:「資本に人間が勝手に手を出す」というのは「資本に政府が勝手に手を出す」という意味