東京永久観光

【2019 輪廻転生】

佐田啓二とトニー・レオンは似ている!

「プラス松竹」その後。

皇帝のいない八月』37点。

松本清張 風の視線』82点。

ーーAIならそれぞれのタイトルを検索し、その前後に並ぶ文字列を読み、しかもそれらの文字列がいわば何故つながっているかを数万単位の観点から分析する。だから、なぜ37点か・なぜ82点かの「意味」がわかる。君もそうだ。

 

松本清張 風の視線』(1963年)は、新珠三千代岩下志麻の秘めた愛と心が常に揺れ動くが、2人に増してやけに見目麗しかったのが佐田啓二。その後見た『眼の壁』(1958年)も同じく松本清張の紀行もので、探偵役となる主人公が佐田啓二。ここでもなんだかいつも黙って悩んでいる美男子。

眼の壁 - Apple TV (日本)

やはり古い映画ばかり見る。古い映画は昔の日本の風景や風俗が映っていることを除けば、たいして取り柄はなく、脚本や技術も現在に勝るとも言えない。しかし、古いこと・懐かしいことはただそれだけで好ましい。理由は多数あるに決まっている。古いものには図り知れない深みや面白さが当然ある。

佐田啓二は、小津映画で何度か見てきたはずだが、平凡な役柄で主役でもないせいか、あまり印象に残っていなかった。しかし今回その得も言われぬ魅力が初めてあとをひき、そして「あっ、トニー・レオンに似ている!」と気づいた。特に『花様年華』とか。実際そう言われてきたようだ。

そんなわけで、古い映画は単に古いだけで十分良いのであり、まして、佐田啓二トニー・レオンに似ているという発見なんて、2〜3年に一度ぐらいの吉と言うべきだろう。

 

◎『風の視線』:https://www.youtube.com/watch?v=GsevRBX-nUk

◎『眼の壁』:https://tv.apple.com/jp/movie/%E7%9C%BC%E3%81%AE%E5%A3%81/umc.cmc.4lsz5u2wxbuiwu714s0jg7cr5