東京永久観光

【2019 輪廻転生】

地球外知性はUFOに乗ってやってくるのか?

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200428/k10012408331000.html

“UFO映像” 米国防総省が公開 “物体が何かは不明”(NHK

 

こうしたUFOの話にはまったく興味がわかないけど、その理由は、地球外知性がどこかにあったとしても、これほど地球上の知性(私たち)に似ているわけがない、という信念によるんだろう。

しかし一方で、「知性が知性であるかぎりつまるところ同じような知性になるしかないだろう」という信念も、私は漠然と抱いている。だから私のこの2つの信念は矛盾しているとも思う。

何故そうした矛盾した信念を抱くのだろう? 

たぶん、私(たち)は知性を考えるときに、たとえば言語や数学もしくは芸術や科学といった枠組みに沿ったような知性をつい想像してしまうし、かつまた、その枠組を超えたような知性はけっきょく想像できないからだろう。

以前、SF小説ランドスケープと夏の定理』(高島 雄哉)を読んだときも、そんなふうに思った。
https://www.amazon.co.jp/dp/4488018289

そもそも、言語や数学を超えた知性(言語や数学をまったく使わないような知性)を想像するのは、本当に不可能なのか? 宇宙は無限だという思考が不可能っぽかったり、この世のすべてがまったく存在しないという思考が不可能っぽかったりするのと、同じように不可能っぽい気がする。

「思考」とか「想像」の定義によるのだろうか?

いやその前に「知性」の定義が気になる。面白そう。

それで思うのは、いつもここに戻ってくるが、地球外はさておき、まずは地球内の、たとえば、猫の知性、セミの知性、樹木の知性、ウイルスの知性、そういうのがあるとしたら、いったい何だろう?

(補足)「知能」だったら、まだしも定義しやすい。「知性」は、かなり深くて不明瞭。

もう1つの参照項は、テッド・チャンあなたの人生の物語」(周知のとおり)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%82%E3%81%AA%E3%81%9F%E3%81%AE%E4%BA%BA%E7%94%9F%E3%81%AE%E7%89%A9%E8%AA%9E

そういえば、それに比べると、『三体』の地球外知性なんかは、あまりにも私たちそっくりで、微笑ましかった(泣けた)。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E4%BD%93

なお、これまた周知のごとくだが、「これはそもそも知性なのか?」という問いや、さらには「これは知性なのかと問うこと自体がそもそも正当なのか」という問いまで浮かんでくるのが、「ソラリス」ということになろう。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%81%AE%E9%99%BD%E3%81%AE%E3%82%82%E3%81%A8%E3%81%AB

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%83%91%E6%98%9F%E3%82%BD%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%82%B9

しかし、ところで、「ソラリスの海が、なんらかの奇妙な知性をもたらしている」と仮定するなら、「地球という惑星が、なんらかの奇妙な知性(私たち自身がそれに当たると私たち自身が思っているこの知性)をもたらした」という見方もできることになる。(私はそれには反対なんだけど)

これはまさに知性の定義に関することだろう。結局私は「知性とは人間の知性のこと」という狭い定義をしたいのだ。地球はDNAが誕生した場所ではあるが、地球自体はDNAによる構成物ではもちろんない。生命がすべて神秘的で尊いものだとしても、地球という惑星自体はその範囲には入らない。