東京永久観光

【2019 輪廻転生】

和音と心理の謎

《幸せな曲のコードの秘密を科学者は見つけることができたのか?》 =以下の記事=

www.scientificamerican.com


メジャーコードが肯定的な歌詞に結びついていることが確認できただけでなく、《意外だが、3音だけのコードよりも、7thを加えた4音コードのほうが、肯定的な歌詞にもっとよく結びついていた――しかも、それはメジャー7thコードだけでなく、マイナー7thコードも!》

しかしやっぱりこれはたいして不思議ではない。実際、歌詞のここぞというところでは誰でも3音のコードよりセブンスを加えたコードを使いたくなるだろう。科学者が解くべきは、それが何故か(セブンスコードを加えた響きはなぜ特別なのか)――音楽理論とは別の「心理と和音の関係の根拠」だ。

ちなみに、ポール・マッカートニーは「マイ・ラヴ」のまさにここぞというところで 、「m7-5 コード」を、しかもなぜか単独で(つまり経過的にではなく)、ポンと使っている。こういうことのほうがとんでもなく不思議だよね。=以下参照=

http://www.fantastia.com/2017/06/21/paul-mccartney%E3%80%8Cmy-love%E3%80%8D%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%89%E9%80%B2%E8%A1%8C%E3%82%92%E7%A7%91%E5%AD%A6%E3%81%99%E3%82%8B/

しかしながら、「マイ・ラヴ」は、「肯定的な歌詞」といったらただただ肯定的すぎるのであり、「クソ歌詞」と人がけなしても、私には反論できない。

ところが「マイ・ラヴ」から3年後、ポール・マッカートニーは「それの何が悪いんだ?(What's wrong with that ?)」と、開き直りともとれるような反論の歌をリリースする。それが「Silly Love Songs」。=以下は訳詞の例=

http://mettapops.blog.fc2.com/blog-entry-475.html

そしてそれから時はずいぶん流れ、クリスマスのTV番組で、和田唱がこの「Silly Love Songs」を歌ったのを聴いて、私は改めてポールのこの歌の良さを思い知った。

https://www.youtube.com/watch?v=1K0giwNxq_M


さて元に戻り、「短調はなぜ悲しいの?」といった疑問に代表される「和音と心理の関係」は私には長く謎だったし今も同じく謎。それ以上なにも言えることはないが、ついでなので、それに絡んだ昔の考察を1つ紹介。

http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20100626
「Cmaj7の響きは、げんこつと罵倒のどちらに近いのか?」