東京永久観光

【2019 輪廻転生】

2015年の読書記録

今年は仕事量がやや減った。たぶん睡眠時間も減った。だが読書量もどうやら減った(というかそもそも何故これほどまで少ないのだ)。じゃ何が増えたのか。結局ネットか…。

この世にジャンクフードがあふれているごとく、ジャンクブックもあふれていると思う。来年は良い本を読もう。最も良い本から読もう。良い本以外は読まないでおこう。



<世界史>


★人類5万年 文明の興亡 なぜ西洋が世界を支配しているのか/イアン・モリス
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150705/p1
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20151220/p1



<認知・言語>


★シリーズ新・心の哲学 認知編


★ことばと思考/今井むつみ(再読)


★言葉と人間/沢田允茂


ワイアード(雑誌)特集「ことばの未来」
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20151121/p1



<批評・思想>


★ゲンロン1
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20151212/p1


★動きすぎてはいけない/千葉雅也
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150406/p1


★私の「戦争論」/吉本隆明(インタビュー)
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150524/p1



<自然科学>


★無限の始まり(継続)
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20151026/p1
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150923/p1
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150222/p1


人工知能 人類最悪にして最後の発明


★知のトップランナー149人の美しいセオリー
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150222/p1


★進化 生命のたどる道/カール・ジンマー


★遺伝子の不都合な真実―すべての能力は遺伝である/安藤寿康(2012)
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150419/p1


日経サイエンス(2015年3月号)特集「STAPの全貌」
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150304/p1


日経サイエンス(2013年7月号)特集「量子の地平線」
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150406/p1


★脳と心のしくみ ビジュアル版 /池谷裕二



<経済・貨幣>


★21世紀の貨幣論
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150614/p1


池上彰のやさしい経済学



<政治・国際>


★日本に絶望している人のための政治入門/三浦瑠麗
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150925/p1


イスラーム国の衝撃/池内恵
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150206/p1


★リベラルは嫌いでもリベラリズムは嫌いにならないでください/井上達夫


★永続敗戦論


★ぼくらの民主主義なんだぜ/高橋源一郎 (朝日新書)


★ニュースではわからないイスラム57か国の実像



ライフハック系>


★10年後世界が壊れても、君が生き残るために今、身につけるべきこと/山口揚平


★具体と抽象 世界が変わって見れる知性のしくみ/細谷功

抽象がわからないと単語だけでは会話ができない。抽象化の2つの側面=構造そして関係性。事象をすべて個別に扱うのが具体なら、抽象とはそれらをまとめて関係性や構造として扱う。F=maも力と質量と加速度の関係性を示すもの。

抽象度の高い概念は見える人にしか見えない。わけのわからないことを言っている=もしかしたら私には見えていない抽象概念の話をしているのではないか。《人間はどんなに具体的なことしか見ていないように見える人でも、動物からしたら「めちゃくちゃ抽象的」な言葉を使っています》

以上内容のメモと引用。著者はビジネスコンサルタント。近ごろこうした職業の人が書くライフハック本に、面白い発見や発想があるように思う。



<数学>


微積分入門/W.W.ソーヤー



<文化・芸術>


★ヨーロッパを知る50の映画 続


★夢泥棒/赤瀬川原平
赤瀬川原平展を見たあとに。


★写真家が捉えた昭和のこども/木村伊兵衛



<小説>


電車道磯崎憲一郎
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150903/p1


★私の恋人/上田岳弘
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150627/p1


★匿名芸術家/青木淳悟
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150826/p1


★MとΣ/内村薫風
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150315/p1


服従ミシェル・ウエルベック
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150927/p1


オルフェオ
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150807/p1


リスボンへの夜行列車


★64(ロクヨン
NHKドラマを見たので原作を読んでみた。


そして誰もいなくなった ★予告殺人
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20151024/p1


カラマーゾフの兄弟ドストエフスキー(一部再読)
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150318/p1


翔ぶが如く司馬遼太郎

ちびちび読んできて第7巻(文庫)。ちょっと引用。

《最後に、篠原は村田三介に対し、とどめをさした。
「おはんは、死を恐れて、いまのような議論をするのか」
 ということなのである。
 薩人に対してこの種の一言は、すべての議論を無にしてしまうところがあった。篠原が、経綸家でも革命家でもあるいは知的な愛国者でもなく、一個の勁烈な任侠の徒であったことが、これによっても理解できる。》(p.280-281)

挙兵するか否か(西南戦争)の協議が決する場面。作家の薩摩に対する驚嘆のなかに一種の批判もあるようにみえる。あるいは、任侠の徒(現在でいえばやくざ=暴力団)とは是か非かという問いにもつながる。神風連そして特攻隊が是か非かという問いを私にもたらしたのと同じ。

参照:http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150409/p1

さて小説は第8巻へ。いよいよ山場、西南戦争



<エッセー>


★無思想の発見/養老孟司ちくま新書

二番煎じ三番煎じの雑本的でも、ただごとは書かない、養老先生。全体をぱらぱらと読む。以下メモと感想。

思想なんかないという思想に対して、思想はあるということを示すには、世間的にまったく意味のない行動を示すしかない。そうすれば、なんであんな無茶なことをするんだ? ひょっとして思想というものがあるんじゃないか、ということになる。それが三島由紀夫大塩平八郎

じつは私は、思想なんかないという伝統的な日本思想を信じ、それを生かし続けたいと思っている。それには、思想なんかないという思想を、どう深め、これからもどう上手に生かしていくかである。

思想と現実の違いはなにか。現実とは五感で捉えられるもの。思想はそうではない。

自民党があるかぎり、思想は思想であることを許されず、すぐに現実化してしまう。
だから自民党には思想なんかない。思想なんかあったら自民党じゃなくなる。――ここを読んで無思想とは何かがわかったように思った。

話は飛んで―― なぜ眠るのかを考えていて、「意識は秩序活動だ」と気づき、やっと納得した。意識=秩序が生まれればエントロピーが高まるので、脳はそれを片付ける(秩序をランダムにする=エントロピーを下げる)必要があり、それが眠りではないか。――おそらく独自の仮説だけど、とてもおもしろい。



<社会>


★シングルマザーの貧困/水無田気流
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150112/p1


★老人喰い



ルポルタージュ


和僑安田峰俊(2012)
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150421/p1



<カウンセリング>


★セラピストSilence in Psy/最相葉月


★「母がストレス!」と思ったら読む本−依存・束縛・暴言… 「アスペルガー母」への対処法


★絵本を読むと「天職」が見つかる−心理カウンセラーが教える、物語の主人公と一緒に「やりたい仕事」を探す方法



<哲学>


★タオは笑っている/R.S.スマリヤン
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150923/p1



<一般知識>


シンセサイザーがわかる本


★世界の地下鉄 ビジュアルガイドブック


★一億人の英文法/大西泰斗
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150213/p1



<他>


★最後のダイエット/石川善樹

★あらゆる病気を防ぐ「一日8000歩・速歩き20分」健康法−身体活動計が証明した新健康常識/



← 2014年の読書記録(2) http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20141230/p1
→ 2016年の読書記録 https://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/20161126/p1