東京永久観光

【2019 輪廻転生】

2014年の読書記録 (2)


無限の始まり/デイヴィド・ドイッチュ
 無限の始まり : ひとはなぜ限りない可能性をもつのか
今年の始めに読み始め「これはすごい!」と思って全力を傾けてページをめくった。が、いったん中断。すぐ再開をと思いながら、とうとう年が終わってしまった。1年間に理解できることはそう多くないのだと、ありありと実感した。一生かけたってそう多くないということだ。過去の感想は以下。
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20140406/p1
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20140223/p1
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20140215/p1
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20140201/p1


★哲学入門/戸田山和久ちくま新書
これも特筆すべき本だが、こっちはほぼ通読し、しかも核心が自分なりにつかめたとも感じた。ただ、それを書き留めるのは、もうひとつハードルが高いのだ。1冊の本ですらそうだ、いわんや……。なお過去の感想ではその核心とは関係ないことをよく書いている。
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20141207/p1
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20140830/p1
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20140817/p1


殺人ザルはいかにして経済に目覚めたか?/ポール・シーブライト
 殺人ザルはいかにして経済に目覚めたか?―― ヒトの進化からみた経済学
人間の本性と経済ということの巧みさ。じっくり認識でき、しみじみ感動できる。長くかけて読んだのと内容の幅が広いのとで一言では言いにくいが、あえて一言で言えばそんな本だ。進化心理学の演習でもあった。ともあれこれも特筆すべき一冊。しかも『無限の始まり』のように難しくなく、『哲学入門』のように特殊領域の話でもないので、あらゆる人にお勧めしたい。読書メモはこちら→ http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20141201/p1


世界史/ウィリアム・H.マクニール
ルーマニア旅行中に読んだのがきっかけで、上下巻を通読した。こうした本も面白く読めるようになるのだから長く生きてみるものだ。(たとえば高校の世界史の時間なら、チャンドラグプタだとかアッバース朝だとかウマイヤ朝だとか匈奴だとか突厥だとか言われても、苦痛以外の何ものでもなかった)
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20140806/p1


「進化」大全/カール・ジンマー
ことしは私的元号を「進化元年」と定めたこともあり、年の変わり目から真面目に読んだ。その甲斐のある良い本で、進化理論の妙味を満遍なく知ることができる。これもメモしたので、いずれ書き記したい。
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20131231/p1
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20140102/p1


弱いつながり/東浩紀
これほど理解しやすく共感ばかり誘う本は珍しい。新幹線で福井に帰省したとき、米原までの車内であっという間に読み終えた。
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20131111/p1


変わった世界、変わらない日本/野口悠紀雄
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20141218/p1


ブルーシート/飴屋法水
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20141202/p1


データの見えざる手/矢野和男
 → http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20141228/p1
 → http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20150406/p1


知ろうとすること/早野 龍五・糸井 重里


(日本人)/橘玲
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20141031/p1


毛沢東の大飢饉
 毛沢東の大飢饉  史上最も悲惨で破壊的な人災 1958?1962
「愚公山を移す」という格言を思い出した、悪い意味で。


ボヴァリー夫人』論/蓮實重彦
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20141110/p1


キルギスの誘拐結婚/林典子(写真・文)
 キルギスの誘拐結婚
この圧倒的に奇妙な衝撃を何にたとえたらいいだろう。少なくとも、代理母出産で9人子供をもうけたとかいう話くらいでないと引き合わない。文明の果てもしくは極点でいろいろなことが起こるものだ。案外それは他人事ではない。ワタミとかすき家とかも。


一九七二/坪内祐三
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20140117/p1


言語学の教室/野矢茂樹・西村 義樹
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20140202/p1


★若者を見殺しにする日本経済/原田泰


分析哲学講義/青山拓


哲学マップ/貫成人
 哲学マップ (ちくま新書)
東浩紀さんが茂木健一郎さんとの対談で「クオリアという問いはフッサールの問いから一歩も出ていませんよね」と言ったら、茂木さんもうなずいていたのを目の前で見て、そうかやっぱり哲学を知っているのはかっこいいし何より有益だ、哲学の基本の知見と流れを知らねばと思い、図書館でお手軽そうなものをと、ぱっと手に取ったのがこの本だった。そんな偶然開いたにしては得るものが非常に大きかった。動機がはっきりしていたせいか。

とりわけニーチェは捨て置けないと思った。そしてドゥルーズをちゃんと読んでみるべきかと思った。それとフーコーもか。知が権力になるという観点など改めて感慨深い。


★「母がストレス! 」と思ったら読む本


★数の発明/足立恒雄(岩波科学ライブラリー)


★サラリーマンの悩みのほとんどにはすでに学問的な「答え」が出ている/西内啓


★ワーニャ伯父さん・三人姉妹/チェーホフ光文社古典新訳文庫


河童の三平水木しげるちくま文庫
 河童の三平 (ちくま文庫)
ふと思い出して買った。子どものころ読んだのが懐かしく。


★フードトラップ−食品に仕掛けられた至福の罠


★世界認識の方法 /吉本隆明
フーコーとの対談のみ読んだ


★フルサトをつくる/伊藤洋志・ pha


★それでも日本人は戦争を選んだ/加藤陽子


★努力する人間になってはいけない/芦田宏直


★わかりあえないことから/平田 オリザ


★わたしのウチには、なんにもない。/ゆるりまい


★来るべき民主主義/國分功一郎


★中国複合汚染の正体/福島香織


★化石とゲノムで探る人類の起源と拡散 (別冊日経サイエンス


★思考の「型」を身につけよう/飯田泰之


★死の淵を見た男−吉田昌郎福島第一原発の五〇〇日


ルーマニアマニア


=以下はちゃんと読んだとは言えないが=


★資本主義という謎/水野和夫&大澤真幸

★ヤンキー経済

★ニュースではわからないイスラム57か国の実像

★世界はなぜ「ある」のか?

★中世を旅する人びと/阿部謹也

★逆光/トマス・ピンチョン:上巻まで読んだが中断


↑ 2014年の読書記録 (1) http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20140919/p1
↓ 2015年の読書記録 http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20151229/p1