東京永久観光

【2019 輪廻転生】

情念のクーデター


朝まで生テレビ』視聴。

猪瀬直樹の寡黙だがさらっとじわっと急所を突く質問、そして荻上チキの立板に水的だがきわめてエレガントな質問が、やっぱり面白い見せ場だった。ところがなお驚くべきは、民主党小西洋之議員の応答が、それらを上回る説得力をもつように思えたことだ。

小西議員が言うのは、日米安保は米側の利点こそが莫大に大きいこと―例のない種類の基地をアジアにいくつも置いておける利点―を、日本は正しく認識し、米国にもしっかり明示しようということが1点。

もう1点は、米国が最も望むのは「日本が近海で中国などと物騒なことを絶対しないこと」だとの指摘。それは「日本にアジア防衛の肩代わりを」という望みを上回る米政権の本心だとみる。じゃあなぜ安倍晋三はあれほど安保法制の変更に拘るのか。小西議員はそれは、ひとえに「情念です」と言った!

もう1つ印象的だったのは、いま安倍晋三がやっていることは「クーデターですよ」という発言。憲法を無視して好き勝手な法を押し付けるのは、まさにクーデーターだという認識。なるほど!

あと、杉村太蔵がすかさず送り出す素朴すぎる質問に、まるで私がそこにいて言っているかのような親近感を感じたのも、吉。


ところで、この日は自民党の議員がみんなドタキャンしたそうで(百田発言の波紋で)、番組の冒頭は、その腹いせみたいに なぜか野党の若手議員がみっちりしぼられるという、ふしぎな回になっていた。