本を開くとまず、なんと牛河の章が出来ているではないか。
驚き、なんだか嬉しくなった。
しかもそれにとどまらず、
彼は探偵役であり、物語を展開させる主軸になるのだった。
おまけに、牛河の行動や内面それに過去までが、
これほど詳しく描かれるとは!
さて、天吾と青豆には、もうなんでもありの出来事が続く。
しかし、われわれ読者はふだん、
なんでもありの現実など生きていない。
そうすると、そんなよくわからない世界へのつっこみ役として
気持ちを託せる人物をさがしてしまうわけだが、
それは唯一、牛河だ。
いやただそのせいだけでなく、今のところ(13章まで読んだ)、
牛河パートの面白さが、私には際だっている。
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◎牛河をめぐる考察(BOOK2から)http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20090617/p1