東京永久観光

【2019 輪廻転生】

★純粋機械化経済/井上智洋(ゲンロン視聴)

井上智洋『純粋機械化経済』(2019)を先日読んでとても面白かったから、このあとは次の鼎談を視聴しようかと思っている。(飯田泰之『日本史に学ぶマネーの論理』も読んだし)

shirasu.io

 

それにしても、ゲンロンカフェでは識者が酔っ払うのが面白い。茂木健一郎さんはもとより、三浦瑠麗さん、國分功一郎さん、與那覇順さん、いずれも唖然とした。飯田泰之さんもいい感じになっている! リラックスできる空間なんだろう。そして酔っ払うと驚愕の本音(真理)が出る。マジ貴重。

 

『純粋機械化経済』は大風呂敷を広げる本。しかし、世界史を通して経済を総覧して初めて、AIが関与する近未来の経済の本質は見極められると思えるので、大風呂敷こそが必要だったのだろう。

 

井上智洋さんは、人々がまだ、AIって何? そしてBIって何?という頃に、なんといち早く「AI+BI」という発想を打ち出し、それでなら経済と社会は回せますよと主張した。それが『人工知能と経済の未来』 そして私は井上さんが出ているシンポジウムを見に行った。(以下)

https://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/20161009/p1

 

さてゲンロン鼎談だが、交換がとにかく最初にあり、交換の媒介として通貨が必要であり、その通貨(債務)を背負ってくれる権力体制が求められた結果として国家が成立したのではないか、という説が進行中の最後に浮上してきた。毎度予想を超えて勉強になる。

それから、『なめらかな社会とその敵』のピクシー(個々人の経済的社会的貢献をすべて投資とみなして漏れなく通貨化するシステム)について、井上さんが「なんかとてもいやだ」という主旨の反応をしていたのが、印象に残った。東さんは以前と同じく現金の匿名性を欠くことへの危惧を表明。