https://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/2020/01/24/000000から続く
<2月11日>
新型コロナウイルス、日本の陸上にかぎれば、感染している方はほぼ「武漢コネクション」で、つまり三次感染は今のところほぼ出ていないように見える。
中国本土だけ感染者がこれほど多いのは、当然「武漢コネクション」の大きさゆえだろうが、それはつまり、中国の人口があまりの多さ、それと、国際的な移動が拡大したとはいえ中国国内の移動のあまりに多さを考えると、理にかなうだろう。(中国のそれほどの大きさをなかなか想像しないけれど)
<2月12日>
https://www.med.tohoku.ac.jp/feature/pages/topics_215.html
《武漢では、流行が始まったとされているマーケットの周辺で「見えていた」流行を追いかけているうちに、その陰で「見えない」感染拡大が急速に進んで手の付けられない状態になっていたと考えられる》《しかし、もはや中国の疫学状況と日本の国内の状況は必ずしもリンクしない。今、我々が最も懸念しないといけないのは渡航者からの感染連鎖がすでに国内で成立している可能性である》《当然中国の疫学状況にまったく影響をうけない。我々はまだ国内の流行の始まりさえ検知できていないのである》(押谷仁)
<2月14日>
引きこもるフェーズになった。しかたない。
<2月15日>
感染が広がるのは自然現象にすぎないし、人数が増えるのは算数現象にすぎない。驚かないほうがいいのだろう。ウイルスは新しいが、起こっていることに新しい謎はなさそうだ。
「米粒、畳、曽呂利新左衛門」 貼り付けて検索!
新型コロナウイルス感染、今後どうなりそうか、どうしたらいいか。これは文章題を解くようなかんじ。情報はすべて繰り返し発表・報道されているので、めんどくさいがデータを十分追ったうえで冷静に考えるしかない。冷静に推論すれば、だいたい同じ答(患者数や対策)が割り出されると思う。
<2月16日>
https://www.med.tohoku.ac.jp/feature/pages/topics_216.html
《日本で感染者が多く見つかっていることを単にネガティブにとらえるべきではない。日本はいち早く感染連鎖を可視化し、見えてきた感染連鎖に迅速に対応できる体制が整いつつあると捉えるべきである》《21世紀に暮らす我々はもっとスマートな方法で感染拡大のスピードを抑えていく必要がある。東京オリンピックに備えて考えられてきた在宅勤務・テレビ電話会議・時差出勤などを前倒しで実施することは当然考えられる。宅配システムを使って高齢者や基礎疾患のある人に日用品を届けるといったこと》(押谷仁)
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《日本社会でできない「あるある」なことばかりなのですが、これをあえてやるべきだとぼくは主張します。色々ヘマはありましたが、COVID問題はまだ始まったばかりです。方向転換をするならば今でしょう》(岩田健太郎)
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それにしても、新型コロナウイルス、いったん広がりだしたら、やがてはすべての人が感染するのだろうか? そうならないとしたらなぜだろう? そんなことをぼんやり考えていたが、つまり、免疫のできた人が増えてくれば、その人たちが間に入るために、どこかで終息するということなのだろう。
<2月19日>
「おれを休ませるなら、金払え」(非正規)
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コロナウイルスをめぐる各言説は、素知らぬ顔で常に変異するため、ツイッター環境でも適応と淘汰は繰り返され、思いもよらないやつが驚くべき進化を遂げていく。まさにコロナウイルスそのもののごとし。
いやほんと、どちらのミームが生き残るか(下)
https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=2703278763058947&id=100001305489071
そしてまた、こうした苦虫のようなミームは、あるていどしか広がらないように思う(下)
https://twitter.com/kazu_fujisawa/status/1230149798247817216
フォロワーの穏健な思想は、激しい免疫反応を引き起こし、死に到ってしまうから。強すぎるウイルスのごとし。
こちら(下)も薬のような毒のような毒のような薬のようなウイルス。
https://twitter.com/ikedanob/status/1230067416228483072
「じゃあ、どうしたらいいんですか? 私自身の、正しいのか間違いなのか正しいのか間違いなのか、どうにもわからない、私の穏健な思想」→「日和見感染という現象もありましてね」
こんなときは恐竜時代における哺乳類の戦略をとるのもよいだろう。ほそぼそとちまちまと生き延びる。そしてやがてやってくる言論環境の大激変・思想生物の大絶滅に備える。
「金持ち、けんかせず!」「貧乏人は?」「 ……引きこもれ」(生存戦略)
戯画的に言ってるけれど、究極的には、誰の意見を信じたら感染しないか、誰に着いて行ったら死なないか、という演習だ。そして私たちはみな、迷いながらも「この人は正しい」「自分は正しい」と信じられる道しか進まない。そのようにして体を壊し命を落としていくのだろう。
いっそう戯画的に言うなら—— 右の方向にはISがいる、左の方向には米軍がいる(ついでにいえば、目の前にはロシア軍、後ろを向いたら自衛隊)。さて君はどっちの方角に手を振り笑顔を見せればよいのか? 生き延びる確率が最も高い(低い)道は、さてどっちだ?
<2月20日>
放射線とはどういうものか・現在の状況はどれくらいのリスクか。これをめぐって国民は分断した。私はそう断言していい。この10年をここ(日本とネット)で実際に生きて見てきた歴史の証人なんだから。そして「そうか新型コロナウイルスでも同じ分断が起こるんだな」という予感、いや、もはや確信。
<2月21日>
ドレイクの方程式というのがある。人類が遭遇しうる地球外知性の数を推測するならこうなるね というもの。新型コロナウイルスの感染が今後どれくらい広がるかも、似たような方程式を作って予測することになろう。直感では見当がつかない。必要なパラメータを選び妥当な値を当てはめて試算する。
必要なパラメータ。現在そもそも日本で何人が感染しているか。1人あたりの濃厚接触者は何人か。うち何割が感染するか。そうなる前に何割の人が発見され隔離されるか。手洗い・在宅勤務・イベント自粛などの対策で感染は何パーセント低下するか。それくらいの掛け算や割り算かなと思う。
風邪は年中みんながかかる。インフルエンザは10年に1回くらいか。新型コロナウイルスに自分が感染する確率も、それらと比較することになる。数値では実感しにくいとしても、風邪程度にかかるのか、インフルエンザ程度なのかという比較を通してなら、実感できる。
また、自分には、新型コロナウイルスは、風邪よりヤバいか、インフルエンザ程度か、そうしたことも、これまでの情報を踏まえれば、だいたい予測できると思う。インフルエンザだってワクチンを打ってない人が多いことやタミフルにさほどの効果がないことも、考えに含めて。
それと、新型コロナウイルスが、春になって終息するのかどうかは、かなり大きな分かれ道になるのだろう。
新型コロナウイルスで、私がパニックになるとしたら、それがなんだかよくわからないからだろう。しかし、よくわからないといっても、まるきり理解できないのではない。ただ知識がないからにすぎない。冷静になるとは、冷静に知ることだろう。なんらか計算してみていくらか実感してみることだろう。
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新型コロナウイルスは、上気道と肺の両方で、増殖しやすいのか。
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それと、よくわからない(知らない)のは、たとえばスペイン風邪はなぜ終息したのか、といったこと。世界の大半の人が感染したから、免疫の広がりが大きくなって、ウイルスの伝播が途絶えた、ということなんだろうか?
<2月22日>
中学校教諭の新型コロナウイルス感染のニュースと、千葉市の会見。——なるほど、社会への波紋はこんなふうに具体的に広がるのかと実感されてくる。
感染した方1人への対応より、すでに感染しているかもしれない未知数の人およびこれから感染するかもしれない未知数の人への対応のほうが、はるかに大変なんだなということを、実感する。
<2月23日>
偽陰性率(特異度の低さ)は、感染させる病気だからこそ、とりわけ無視できない、というこになるのか。なるほど。感染させない病気なら、本人以外にはさほど問題にならない。
感染症の患者数は「指数関数で増える」というけど、「ほんとか? なんでだ?」と思うわけだが、xを「x次感染」とすると、x乗という数値が出てくるのかなと思う。すなわち…
a(一人の患者からa人が感染する)のx乗=y(x次の時点ではy人が感染がする)
どうなんだ?
<2月25日>
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/view/
「今後1~2週間が瀬戸際」国の専門家会議が見解(NHK )
<2月26日>
PCR検査をどれくらい実施すべきか。今それが世論の焦点のようだ。また分断か? いや互いの意見を冷静に聞こう。検査の対象者や目的などかなり多様な観点があるだけで、それぞれをちゃんと踏まえれば、それぞれに正答はそれほど食い違わないのではないか。
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イベント中止も「国民が一丸」 休め一億 火の玉だ!
https://www.youtube.com/watch?v=WUyUqDLvxZ8
非国民の集会!(重語)
ウイルス翼賛会。
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https://news.yahoo.co.jp/feature/1582
《いま日本の街中ですれ違って感染する確率は非常に低い》《けれども医療現場は違います。いま日本国内でリスクがもっとも高い場所です》
なるほど、たしかにそうだ。
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無観客ツイッター。まあ今までもだいたいは。
<2月27日>
https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/covid-19-sakamoto
このインタビューが非常に有益、納得。
《現状で、無症状の人、軽症の人に検査をやる意味は薄い》《検査の目的が変化しているから》《封じ込めを試みていた段階が終わりに近づいて》《陽性と分かっても治療法(=できること)がないから》《今は資材や医療スタッフ、時間などの限りある医療資源を重症者のために優先的に使う必要》
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https://bellcurve.jp/statistics/course/14802.html
感度と陽性的中率は別のことなのか… そりゃそうだな。同じく、特異度と陰性的中率も別のこと。またこれが重要だが、偽陰性率には特異度が影響するのではなく感度が影響する!(と思う) ややこしい。わからなくていいようで、やっぱりわかったほうがいいか。
感度と陽性的中率の違い。たとえば、安倍川もちを盗み食いした猫が、口にきな粉がついている確率が、感度。口にきな粉がついている猫が、安倍川もちを盗み食いした確率が、陽性的中率。…と思うんだけど、違うかな?
https://twitter.com/animalland7/status/1231388693228740609
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https://toyokeizai.net/articles/-/333046
《群集心理には勝てない、というのが私の長年のバブル研究からの暫定的な結論》(小幡 績)
<2月28日>
正規が休むのに出勤させられる非正規は、このさい、オフィスを打ち壊せ!
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きょうの時点で、私は、私の健康よりも、日本の経済の低下と日本の社会の劣化のほうが、よほど心配だ。
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新型コロナウイルス感染は、ビンゴゲームのようなものだろう。たまたま早く当たる人、たまたま遅く当たる人。いつか全員なにがしか当たる。
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エイズに感染するかしないかは、感染者との距離が影響するわけではない。かたや、新型コロナウイルスは感染者の距離が大きく影響する。しかし、それでも、感染者の距離だけが影響するのではない。近距離の地域に電車にオフィスに感染者が多数いても、自室に引きこもっていれば感染しない。
疫病はひとえに自然現象だと思ってきたが、それだけではなく、社会現象でもあるのだろう。興味深い。人類史において引きこもりを好む人こそが生き延びてきた可能性もある。
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「正しく怖がりましょう」と言うが、怖いと思う人も怖くないと思う人も、その気持ち自体は事実だから仕方ない。敏感がいいか鈍感がいいか、ケースバイケースだろう。本日の私は、コロナのちょっとした懸念より、仕事のちょっとした懸念を、気に病んでいる。正しい怖がり方かどうかは知らない。
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大東亜コロナ戦争
→3月に続くhttps://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/2020/03/31/000000