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【2019 輪廻転生】

私は投票には行くのだが…

私は投票には行くのだが、皆さまが期待するところに入れるとはかぎらないのが心苦しいところだ(参院選

「安倍政権賛成」の人と「安倍政権反対」の人では、互いの気持ちがあまりにも謎だと感じられるはずだ。しかし、そうした戸惑いはあまり語られない。そのことのほうが私には不思議に思える。

もう1つ不思議なこと。「安倍政権賛成」が正しいなら「国民全員が安倍政権賛成」が最も正しい。「安倍政権反対」が正しいなら「国民全員が安倍政権反対」が最も正しい。理屈の上ではそうなる。……いやしかし、そうした国民全員が皆同じなどという状態こそ、最も正しくないとも感じられる。

こんなふうに「正しさがどこにあるのか」がどうにもわからなくなる。あるいはつまり「だれもがそれぞれに正しい」のだろうか? そうかもしれない。そうであるなら「これまでもこれからもいつだって政治は正しい」のかもしれない。

とはいえ、「いつだって政治は正しい」のだとしても、「今とにかく政治はひどい」という実感が正しくないなんてことも、信じられない。

しかし再び、とはいえ、「今とにかく政治はひどい」は、今だけでなく昔から常に実感してきた。それをわりと忘れているということもある。ほんとに「今が特別に悪い」のか? それとも「今が特別に悪いわけではない」のか?

答は風に吹かれている? ポピュリズムと英知の間をきまぐれに吹く風に。いずれにしても、結論としては、「今とにかく政治はひどい」という実感は、「いつだって常に間違ってはいない」のだと思う。

あした投票所のアルミニウムの机で手にした鉛筆が用紙の上に何らかの文字を描く。その行いはだれ一人として「間違っているということはない」のかもしれない。

 

「かもしれない投票」。

 …事故のもと?

 

生きた、書いた。きみはあと何回投票に行けるのか。あと何回花見ができるのか。それは人生の数少ない楽しみなのだと私は思う。

 

<選挙結果>

◎「山本太郎、れいわ…左派ポピュリズムの衝撃とどう向き合うか?(石戸諭) 」

https://news.yahoo.co.jp/byline/ishidosatoru/20190722-00135238/

 

◎“NHKから国民を守る党”が1議席獲得 「お金と候補者は全部YouTubeで集めた」選挙戦略を明かす

https://www.buzzfeed.com/jp/saoriibuki/nkoku-abema

都道府県の選挙に候補者を出して、2%以上を取った場合、いわば選挙資金は政党助成金として1票いくらで返ってくる。しかも供託金よりもたくさんのお金がもらえるということを計算してしまった》

そうなのか! こんなことを考案して実行して達成した人は、たぶん1億人のなかでただの1人もいなかっただろう。これを何にたとえるべきか。たとえばグーグルが検索の原理を世界でただひとり思いつき、さらに検索と広告の原理を、世界でただひとり思いついたのに、匹敵するような気がしてきた。

「次の衆議院選挙ではふざけませんから」(下の放送から) 驚愕。

https://abema.tv/video/episode/89-66_s99_p1234

 

東浩紀「安倍打倒だけが目的となった一部有権者の投票行動はじつに不安定」

https://dot.asahi.com/aera/2019072400024.html