東京永久観光

【2019 輪廻転生】

バスタ新宿、NEWoMan


JR新宿駅の南口が新しくなった。

これまで新宿南口といえば新宿サザンテラスで、それが出来たのは、私が郷里から東京に移住した頃だった。巨大な銀色の一角が出現していて驚いた。高島屋に向かう跨線橋からは複数の電車のホームが見渡せた。あれから20年近く。今回の変貌はそのときの衝撃を塗り替える形になった。(もっと昔も東京にいたが、それは前世の学生時代)。

その跨線橋から新宿駅のホームと電車を映したカットが、そのころ公開された北野武の映画『HANA-BI』にあったように記憶しており、久しぶりにDVDを借りた。

ところが、レインボーブリッジ越しに眺めた都心の全景は2度出てくるものの、新宿南口は出てこなかった。勘違いだった。なにか別の映画だったか。

Wikipediaによれば新宿サザンテラスが出来たのは1998年3月。その年の日本映画もチェックしてみたが、思い当たらない(『HANA-BI』はたしかに1998年の公開だった)。ひょっとして『菊次郎の夏』(北野武監督・1999年)か?

ちなみに、荒川に沿って2階建てで伸びていく首都高速の遠景が出てくるのは、市川準の『東京夜曲』だったか(1997年)。やはり東京に来たばかりで、これはいったいどこの都市なんだと完全に目を奪われた。

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さて、『HANA-BI』と一緒に借りてきたのが『3-4X10月』。これは1990年の映画で、それ以来の鑑賞だったが、あまりにも素晴らしかった。

虚無と破壊に惹かれ堕ちていく心情そして沖縄。『ソナチネ』を先どりしている。いやもはや『ソナチネ』も『HANA-BI』も上回って、私にとって北野武のベスト作はこれだと確信した。

しかも改めてわかったが、これはダンカンと柳のそこはかとない友情の映画でもある。そこが何しろ捨てがたい。そこは『キッズ・リターン』の先どりでもあったのだ。=続く=

3-4X10月北野武
 3-4x10月 [DVD]

東京夜曲/市川準
 東京夜曲 [DVD]


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ところで、巨大なバスターミナルといえば、トルコでカッパドキアに向かうときに使ったイスタンブールのバスターミナルが、かすかに思い出される。あれは桁違いの規模だった。「オトガル」とか呼ばれる。あれは東京にくる1年前の1996年。(なんだか懐かしんでばかりだ)