年をとると固有名が笑えるほど出てこなくなる。さっきもiTunesで聴こうとおもったあれの名前が出てこない。曲をアーティストの50音で並べているので、え〜と…というふうに探しあぐねてしまう。
50音程度だからよいが、日本語がもし1000音とかだったら、どうなることか。数十年生きる人間の言語には50音くらいがふさわしいのだろうか。これが1000年くらい生きる人間だったら、1000音の言語くらい平気なのか?
ところで出てこなかった名とは、半野嘉弘。私には生涯ベスト10にも入ろうという方なのだが、有名とは言えないから、しかたない。そもそも「はんの」か「はんや」かをそのつど忘れている。だいたい、この名を他人が言うのを耳にしたことは生涯まだ一度もないのではないか。
こちらでいろいろ聴ける。
→http://www.youtube.com/watch?v=WiE0GkVTWKo&list=RD02alw2EXGsn_c
好きなアーティストの曲を聞き返すという、その回数も、生涯において、おそらく桜をしみじみ眺める回数くらいであろう。1回1回を大切にしたい。
……などと言いながら、今初めて気づいた。…「半野嘉弘」さんではなく「半野喜弘」さんだった! 生涯の不覚。