東京永久観光

【2019 輪廻転生】

今年の1冊 今年の1本 今年の1曲



「この1年で数多くふれた書籍・映画・音楽の中から1作を選ぼう」というのではなく、「え〜と今年は、せめて1冊・1本・1曲くらいは、ちゃんと読んだっけ・見に行ったっけ・聴いたっけ?」という大いなる反省と絶望の企画。


飢餓同盟 (新潮文庫) 安部公房 asin:4101121044
 私が最も好きなのは安部公房なのだということを再認識する。夏目漱石よりも、村上春樹よりも。「燃えつきた地図」や「箱男」などの有名作に比べて目立たず隅っこで独りひねくれている青年のようなこの一作を、私はパーフェクトに愛する。読んだのがネパール旅行中だったことも鮮烈さに輪をかけた。停電中のろうそくでページをめくった。山の尾根歩きでポケットに入れていた。「他人が勧める本をいつも読もうとは思うが実際はよほどのことがないかぎり読まない」という法則がこの世にはある。それでも私は「正直この1冊は面白い」と万人に言いたい。ルサンチマン革命を夢みるならこのように哀しい方法と物語もあったということを、秋葉原無差別殺人の男には伝えたい。


ビクトル・エリセ DVD-BOX(「ミツバチのささやき」「エル・スール」ほか) asin:B001FVXU9Q
 自分の××歳記念にとアマゾンで予約注文。ところが発売が遅れ年内はもう無理かと思っていたところ、つい数日前に届いた。まず「ミツバチのささやき」を鑑賞。私の生涯にこのような映画が少しだけはあるのが幸せだとおもう。このような買い物もまだ3、4回はあるだろう。支払いは定額給付金を充てる予定だ(どれだけ不景気なのか、この1年。というか、この一生)。


北京オリンピック開会式「歌唱祖国」 http://jp.youtube.com/watch?v=Z6EZkiYCvWs
 音楽はあまりに何もないので、これでも。


今年の首相 
 え〜と、誰だっけ? asin:4122026377