東京永久観光

【2019 輪廻転生】

「禁煙ファシズム」をめぐってもう少し。

『甘いおやつ』(http://d.hatena.ne.jp/amai_oyatsu/20050930)というサイトに以下の記述がある。

《20から24歳で喫煙を始めた男性が肺がんで死亡する割合(確率)は10万人当たり114人,つまり0.1%である.》

「がんの統計'03」(http://www.ncc.go.jp/jp/statistics/2003/index.html)の資料編14「喫煙と肺がん」を参照しているが、これは誤解ではないか?

この資料は「20から24歳で喫煙を始めた男性が、一生のうちに肺がんで死亡する確率は、0.114%(114/100000)」ということを意味しないと思う。

「20から24歳で喫煙を始めた男性の何人かを観察したところ、昭和41年から昭和57年までに、0.114%が肺がんで死亡した」という意味だと思う。肺がんで死んだ人やそうでなかった人が何歳だったのかは分からない。だから、昭和57年までに肺がんで死ななかった人が「現在まで肺がんで死ななかった」あるいは「将来も肺がんでは死なない」ということを意味するわけではないだろう。(正確なところは自信がないのだが)

私の知るかぎり、日本国民は交通事故で死ぬ確率より肺がんで死ぬ確率のほうがずっと高い。この統計は、その高い確率が喫煙でさらに何倍も高くなることを示しているのだと思う。

もちろん、誰が肺がんで死のうが、道頓堀で死のうが、だんじりで死のうが、私の知ったことではない。ただ、肺がんで死ぬのを回避するために煙草をやめる以上に確実な手段を我々は今のところ知らない、というのは事実だろう(アスベストの問題は別にして)。

ところで、『甘いおやつ』の考察は、非常に冷静で面白そうだ。ケチを付けるつもりで書いたのではない。じっくり読んで感想を書きたい。

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参照:
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20051002#p1
http://www.mayq.net/junky0304.html#15