東京永久観光

【2019 輪廻転生】

進化心理学へ

https://note.mu/youth_waster/n/n14b1e2becc4a

「至近要因」と「究極要因」:進化心理学のメスで人間社会を解剖する方法 〜 アニマルとしてのサピエンス、その心に潜む隠れた動機(Hidden motives)───心のわけを解き明かす「進化心理学/EvP」とは何か

https://twitter.com/evopsychologyst

 

万人にお勧め、必読。


感想を言うなら―― 

「進化」は「重力」みたいなものか、ということ。物体のあらゆる運動に重力が影響するように、生物のあらゆる行動に進化が影響する。しかも、重力のルールが100%シンプルでブレがないように、進化のルールも100%シンプルでブレがない。ただもう、あっけにとられるばかり。

すべては「金」だよ、すべては「欲」だね、としたり顔で言われたら、すべては「進化」では、とすまし顔で言う。

たとえば私たちは、酸素が足りないと生きづらい体であるがごとく、納得が足りないと生きづらい心であるのだ。(アマゾン、大丈夫か?)

改めて考えれば、私たちの心はあまりにも複雑にして多様にして精緻。私たちの体があまりにも複雑にして多様にして精緻なのとまるきり同じ。そして、何故これほど妙なる造りなのか? という崇高な問いを、「ウソだろ」というほど卑近な答えが、さっさと解いてしまう。体についても、心についても。

 

おや、そんなことをツイートしていたら、こんな展開が! 

https://twitter.com/selfcomestomine/status/1165024537148149760

これは進化心理学のいわば各論だろうが、新井紀子さん(なぜ人工知能は東大に合格できないのか)に宮川剛さん(「こころ」は遺伝子でどこまで決まるのか)が挑み、それにさらに先ほどのサイトの人が挑むという構図。つい30分前のできごと。

フェデラージョコビッチの対戦を眺める気分。

 

https://twitter.com/tsuyomiyakawa/status/1165029195811975168

なんというか、日本社会という環境で科学主義は適者にあらず、という感も。 

 

 *

 

人間がこうなっているわけをいろいろ知りたいわけだが、それには「進化によって出来上がった」という観点が必要かつ有効だと、だんだん強く思うようになってきて、私のなかでは2014年を「進化元年」とした。

https://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/20131231/p1

進化心理学という枠があることも、そのころから知っていたとは思うが、今回知ったサイト(下)は、その進化心理学を比類なく濃厚に明瞭に説いていると思われ、衝撃が大きかった。そんなわけで、これを機に、基本の書籍などを読んでみようと思っている。

https://note.mu/youth_waster

 

学問の分類名は一般人にも大いに役立つ。ぼんやりした興味や思考に、名称や定義や概念が与えられることで、はっきりしたまとまりが形成される。

進化心理学」もまさにそうだ。今から思えば、これまでの、NHKスペシャルの本『ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか』や、ピンカー『心の仕組み』の再読が、現在につながっている。

https://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/20130417/p1

https://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/20160214/p1

学問の枠ということでは、少し前では「行動経済学」がそうだった。『ヤバイ経済学』とか光文社新書行動経済学』とかが知るきっかけになった。「分析哲学」「言語哲学」という枠も、どこかで初めて知ったわけで、まったく知らない時期があったということが、もはや不思議な気になる。