東京永久観光

【2019 輪廻転生】

1864年、1941年、2017年


《国際環境よりもむしろ国内環境の調整のほうが、日本人統御にとって必要であった。このことはその七十七年後、世界を相手の大戦争をはじめたときのそれとそっくりの情況であった。これが政治的緊張期の日本人集団の自然律のようなものであるとすれば、今後もおこるであろう》

長州藩の藩主と重臣たちが「攘夷なんて無理」と内心では痛いほどわかりつつ、それでも藩内の動揺と沸騰にどうしても抗えず「攘夷をあくまで断行!」と布告した歴史について、司馬遼太郎はそう書いている(『世に棲む日日』第三巻)


こうして1864年そして1941年を振り返ってみたとき、2017年の今「やっぱり日本人集団は同じなんだ!」と感じる人は多いだろう。


――ではここで問題です。


ここでいう日本人集団の愚かさは次のどちらの思想に当てはまりますか?
 (1) 改憲思想
 (2) 護憲思想

=難易度の高い問題です。どちらの思想にも当てはまりそうだからです=


★世に棲む日日/司馬遼太郎
 世に棲む日日(一) (文春文庫)