東京永久観光

【2019 輪廻転生】

★ローリング/冨永昌敬(劇場鑑賞)


  ローリング [DVD]


新宿で見てきた。「卑近と頽廃のエロス」という感じだった。頽廃=大敗の苔むさない人生ともいえるが。

冒頭から唐突にナレーション。『亀虫』を思い出す。このナレーションの絡みぐあいが個性的。しかし、語り手がいるのは、やっぱり「小説的」であり、私は小説を読むのが好きなように冨永映画を見るのが好きなのか…。では、映画的かつ小説的な映画のほうが、映画的なだけの映画より好ましいのか?

以下ネタバレ注意―――― 語り手と鳥の巣との関係はラストでわかる。これは語りでわかる。女のその後のなりゆきもラストでわかる。これは映像でわかる。そしてこの2つの納得感は、いわば「ぽてんひっと」的にしょうもないファンタジーだが、このしょうもないファンタジーの実在感こそが、冨永映画だ!


◎『ローリング』公式サイト http://rolling-movie.com/