カール・マルクス大学で物理学を学んだ ある国の元首相は誰でしょう？ - 東京永久観光
以前、映像の世紀 バタフライエフェクト「ベルリンの壁崩壊 宰相メルケルの誕生」を見て、上のことを言ったが、再放送をしたようだ。
さてそれで、何が言いたかったかというと、「歴史を物語としてみごとに描き過ぎていないか？」という疑いだった。さらに言えば「歴史がまるきり物語のようだったらいいが、本当はさほど物語にはなっていないのではないか」という冷めた実感だった。
歴史はたしかに因果の連鎖（バタフライ イフェクト）だろう。しかし、1つの歴史が、ただ1つの因果の連鎖で出来てはいないだろう。実際は多数の因果が多岐にわたる連鎖を積み重ねることで、1つの歴史が出来上がっているはず。
とはいえ、私たちは、1つの歴史を、1つの物語（1つの因果の連鎖）として捉えないかぎり、その全体をなかなか把握したり納得したりできないのも、本当だろう。だから、物語を利用するのは仕方がないとも言える。
一国の歴史も、一人の歴史（人生）も、そんなにすっきりきれいな物語のようではないけれど、そういうことにしてしまわないと、いつまでも片付かず先に進めない。
