このところ忙しく、仕事場近くのコンビニで店員がおや赤い服を着てるなあと気づいた程度でクリスマスも終わってしまった。‥と書けば、世界中の誰もがにっこりうなずくほど、クリスマスという感情は普遍の喜びであり普遍のくびきだ。しかしまったく同様に、どうにか仕事にカタをつけ混んだ列車で田舎に帰るというのも、どうしようもなく避けがたい習性で、逆らえない。
そんな時期のこれまたやや悪質な楽しみは、重大ニュースや今年のベスト10をあれこれ見ること。そこにはなにか自分の現在地を確かめておきたい気持ちがあるのだろう。それを世間の現在地と合致させ安心して年を終えたい気持ち。
しかし自分の現在地は、他人の現在地とは違うのであって、それは自分ひとりでそっと考えたり書いたり読んだりすることでしか浮き上がってこないということにも気づいている。だから、みんなブログに私的なベスト10を記載するのだろう。
ともあれ、私も３冊の本を今年の総決算のようなつもりで鞄に詰めて帰省する。日本の世相をなんら反映せず、端からみればツッコミようのない選択だろう。でもこれがきっと私の正味な現在地なのだ。
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