こういう理論をほかに知らない。しかしこういう理論こそ知りたかった。しかも素直にうなずける。これは地球外知性に出会った気分なのではないか。
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(9月17日)
メロンのような月が、今ごろ昇ってきた。
大昔の人は、月は何だと思っていたのだろうか。それが何かわかってしまった現在からすれば、どんな考えもおかしなものだろう。
しかし、生命は何だと思っているかということになると、今の私たちも、大昔の人とまったく違わない。そこを明白にしようとするのが『誰も知らない生命』(サラ・イマリ・ウォーカー)だ。
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(9月21日)
「生命とは何か」と問われたら定義(内包)を示さないといけないが、「何が生命か」と問われたら実例(外延)を示さないといけないのだろう。『誰も知らない生命』を読んで、そんなことにも思いが至った。それでふと思った。野党は内包を追いすぎではないか? 現実の政治は外延を扱う。