『生きる』がリメイクされたと聞いて、元の映画を久しぶりに視聴。隅から隅まで面白く感動。それにしても、くどいほどわかりやすいのが黒澤明の特徴だと思った。ネタバレになるが……いきなり胃のX線写真とナレーションで始まるのは今なお斬新。葬式の祭壇に切り替わりさっと中盤に入る展開も見事。
しかしこれは戦後間もない日本の風景そのもので、日本の映画の原点のようでもあり、志村喬も小田切みきも中村伸郎も誰も彼もくどいほどこの人でしかありえない。日本の役所もそのもの、葬式もそのもの。さてリメイクできるのか? カズオ・イシグロは自分が生まれた頃の日本を重ねただろうか?
生きるとは? 死ぬとは? それが真正面からヒネリもなくくどくわかりやすく追及されていると改めて思う。私たちの国では人の死とは何よりも葬式なのだからこの映画の造は実に正解。Wikipediaによれば監督は「イワン・イリッチの死」を参照したという。初めて知った。これまた わかりやすすぎる!
この前視聴したのは8年前だった。
https://twitter.com/tokyocat/status/596739679531061249
今回もちょっと拝借(キャプチャー)