東京永久観光

【2019 輪廻転生】

★舞踏会へ向かう三人の農夫

《自分には合わなそうだなと思う。それでこの小説についてはあきらめることにした。くやしいが、仕方ない》

 

この人はいつもこのように正直そのものだから、この人の言うことは信頼している。

 

とはいえ、私にとって『舞踏会へ向かう三人の農夫』は、これまでに読んだすべての小説のなかで一番好きかもしれない。しかしそれは人それぞれだから仕方ない。むしろ、この小説が合わないと言うのは普通で、一番好きなどと言うほうが、ねじ曲がっているか正直ではない可能性が、ないわけではない。