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【2019 輪廻転生】

数理と物理の関係(友人との問答から)

数理は物理から「独立している」という直感。さらに踏み込んで、数理は物理の「単なる説明ではない」「単に詳細に記述しようとした結果ではない」という直感。これが核心のようであり、私もそこは共感できると思っています。

ただし、繰り返しますが、それは急進的な直感というべきであり、常識的な直感は「物理を数理が説明する」を超えないと思います(同じく繰り返しますが、この直感は退屈なものではあります)

さて、そのうえで1つ質問します。

生命や生物という現象は「自己複製である」「突然変異と自然淘汰によって進化する」という原理で記述できると思います。このとき、「生命・生物という現象」と「自己複製・進化という原理」の関係は、「物理」と「数理」の関係と同じものだと思いますか?

「数理は物理を記述しつつも数理とは独立している」という関係を、すこし枠組みをずらして、「現象」と「理論(記述や説明)」の関係として見ていってはどうか、ということです。

ちょっと補足しておきます。「物理と数理」の関係と「生物現象と進化理論」の関係は同じだと思いますか? という質問の意図です。私は、数理は物理から独立して存在するという見方は、進化という理論は生物という現象から独立して存在しているという見方と、同じかもと考えているのです。

つまり、生物という現象がなくても、進化という原理は存在する、という見方です。地球にも宇宙のどこにも生物がまだ出現していないときから、進化という原理自体は存在していた、という急進的な見方です。でも、どこに存在していたのか? それが問題です!