★パターソン／ジム・ジャームッシュ

　

DVD視聴。

なにも起こらないことが当たり前になっていると、ちょっとしたできごとでも大変な事件に感じられる、ということを発見する。いやあれは実際、大変な事件か。

in memory of …

その静かな7日間、パターソンが、パターソンで出会う人は、彼にとっては、つまり、福をもたらす天使、もしくは啓示を開く預言者なのだ。

無神論者にとって現実の世界には神はいないから天使も預言者もいない。

でも映画は、監督という神が創造する世界なので天使や預言者がいても不思議ではない。いや思い起こせば、ジャームッシュの映画にはいつも天使や預言者が目白押しではなかろうか。日本から詩の息吹を携えてふらりと立ち現れる天使の役を、私もジャームッシュの映画で演じてみたい。そんな希望を思いつく。

ジャームッシュの映画に出てくる役者が、みんな、あんなに冴えないのに、なぜかみんな、あんなに魅力的なのは、映画制作中ずっと、みんなとても楽しい気分だからに違いない。そりゃあ天使を演じるのだから楽しいに決まってる。

http://longride.jp/paterson-movie/