東京永久観光

【2019 輪廻転生】

カルテット、火車


『カルテット』(TBSドラマ)については、松田龍平がいつも状況や自分や相手に対する諦め・もどかしさ・おかしさ・照れの混じった「くふっ」というかすかな笑いをしばしば漏らすのが印象に残ったことと、女性の来歴が謎という点から宮部みゆきの『火車』をふと思い出したことは、少なくとも記しておきたい。

そんなわけで、久しぶりに『火車』を手にとった。拾い読みのつもりが夜を徹して読みふけった。写真でしか登場しない謎のヒロインは、証言と調査と推理の積み重ねによって驚くべきプロフィールが徐々に明かされる。しかし、探偵と読者の前にその姿を本当に現わすのは、小説が終わる瞬間だ。劇的。

火車』がドラマ化されたら見たい…と思いきや、すでに二度されているようだ。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%81%AB%E8%BB%8A_(%E5%B0%8F%E8%AA%AC)#.E3.83.86.E3.83.AC.E3.83.93.E3.83.89.E3.83.A9.E3.83.9E… ヒロインは財前直見佐々木希か。

おや、高橋一生がヒロインの元夫役で出ていたのか…(2011年版)


火車宮部みゆき
 火車 (新潮文庫)