東京永久観光

【2019 輪廻転生】

ビットコインその可能性の中心と曖昧

NHK『深読み』でビットコイン。本当にわからないことを、本当にわかりたくて、そして、本当にわかったことだけを伝えてる感があって、好感がもてる番組。

思えば、近ごろネットのおかげで(テレビもだが)、わかっているようでわからない漠然・曖昧とした大量のジャンク情報を、いつまでもいつまでも漠然・曖昧のまま、毎日毎日数時間くらいずつは、せっせとブラウズしている気がする生活を、大いに反省したい。

小野文恵さんは、ほんとはわかっているのにわかっていないふりをしているようで、そうしてみることで、だれもがほんとにわかっていない最も大事なものを探し当てようとしているようにもみえる。それが彼女の「語り口」の良さの秘密ではないか。なお語り口は『敗戦後論』の最終の重大テーマ。

西部忠さんが出ている。むかし柄谷行人が唱えたNAMのイベントで見た。あれから幾星霜。

習うより慣れろ、というのが正解だろうと思う。ビットコインも。おもえばかつてはパスモやクレジットカードすら私はそうだった(ぐずぐずもやもやした気持ちが使ってみるまでは晴れなかった)

「完全通貨(正しい価値を正しく反映する通貨)なんてそもそも幻想なんだよ」と、視聴しつつ、そうした根源的な疑念と諦観が浮上してきた。それは完全言語が幻想なのと同じ、みたいなことを言っているのが柄谷行人『探究(1)』。


<以下参照>
http://www.mayq.net/junky0107.html#010721(NAM)

http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20161020/p1敗戦後論

http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20161012/p1(探究1)