東京永久観光

【2019 輪廻転生】

言葉を色や数に置き換えたら…


自分のあらゆる感情を言葉に置き換えられるような気がするのだから、あらゆる感情をたとえば色に置き換えられるような気がしてもよい。

それとも、あの感情やこの感情を「楽しい」という言葉や「悲しい」という言葉で置き換えるのと、それらを青の色や赤の色で置き換えるのとは、根本的に違うことなのだろうか?

言葉は無限には増えないし混ぜるのも簡単ではないのに対し、色はもっとフレキシブルに使える。たとえば「腹立たしい」が38%、「悲しい」が47%、「空しい」が15%という感情(実例ではありませんよ)を、特定の一色が正確に表せるのではないか。

しかも、色は数字で完全に置き換えられる。コンピュータはまさにそうしている。

しかしそんなことを言い出すと、コンピュータは、すべての言葉もまた、数字で置き換えているのだった。

だったら、人間は、いつか、感情を含めたあらゆる概念というか表現というかそういうものを、すべて数字に置き換えても、やっていけないことはないのだろうか? 

すべてのツイートには個別のアドレスがついているはずなので、すべてのツイートもまた数字で置き換えられるのだろう。そしたらやはり人間がこれまでに生み出したあらゆる単語や文章も、これから生み出すあらゆる単語や文章も、数字で置き換えてもいい。

(ちょっとここで訂正するが、あらゆる文章を数字で置き換えるのはちょっとやりすぎなので、あらゆる単語を数字で置き換えるくらいにしておこう)

たとえば、「火」は「498」、「水」は「730」とか。漢字より数字のほうが使いにくい、覚えにくい気がするが、それはただの慣れではないのか?

「鬱」は「7」くらいで。

「0」は「宇宙」、「1」は「愛」、とか? テニスは「0」が「love」だけど(錦織凄い!)


ところで、上記のように、生活上の面倒なタスクを忘れるために、空想上のもっと面倒なタスクに没頭してみるのは、良いライフハック


数字は単純なのがメリット。なにしろどんな数字がたった一つの列のなかで順番が決まる。それだけに、複雑なものを重ねあわせることはできないような気がする。色はそこが異なる。

どんどんわからなくなってきたので、寝よう。

 
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上の思案は『道化師の蝶』(円城塔)に通じている気がしてならない。

http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20140921/p1