ちょっと気になって、自民党の憲法改正草案(2012年4月27日決定)を見てみた。
http://www.jimin.jp/policy/policy_topics/116666.html
前文や第三章(国民の権利及び義務)を読むと、「明らかに改悪だ」と感じる。
日本国民は、国と郷土を誇りと気概を持って自ら守り、基本的人権を尊重するとともに、和を尊び、家族や社会全体が互いに助け合って国家を形成する。(前文)
日本国民は、良き伝統と我々の国家を末永く子孫に継承するために、ここに、この憲法を制定する。(同)
第十二条 この憲法が国民に保証する自由及び権利は、国民の不断の努力により、保持されなければならない。国民は、これを濫用してはならず、自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚し、常に公益及び公の秩序に反してはならない。
第十三条 全て国民は、人として尊重される。生命、自由及び幸福の追求に対する国民の権利については、公益及び公の秩序に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大限に尊重されなければならない。
第二十一条 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、保証する。
2 前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない。
第二十四条 家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される。家族は、互いに助け合わなければならない。
国が、国民とは「こうあるべし」と決めつけ、国民に「こうしなさい」と命じている。……憲法とはそういう役割ではないだろう。
ただ、「このままじゃ、私たちの美しい国、日本はおしまいなんです!」と、あの総理などは心底おびえているのかもと、実感されてくる。
なお私は、いかなる動機であれ、憲法を変えてはならないと考えるのも、憲法を変えねばならないと考えるのも、どちらも理があるとは思う。