あいかわらず『逆光』(トマス・ピンチョン)上巻を読んでいるのだが、20世紀初頭に飛行船で世界中に派遣され何やら壮大な陰謀に関する情報収集を続けているらしい少年グループが、こんどは砂に潜れるとかいう装備を与えられ、「ブハラに行け」などと命令されている。
『逆光』の日本語読者のなかで、ウズベキスタンのブハラを観光したことがある人なんて、そんなにたくさんいないだろう。もしかして私一人ってことはないか?
そうでなくとも、そこを読んでいる最中に大阪王将でチャーハンと餃子を食べていた、しかもチャーハンと餃子のセットがメニューから消えたので仕方なくから揚げも一緒のセットを食べさせられていた、なんてのは、どう考えても私一人だろう(そりゃそうだ)
その砂漠の砂は波でもあり粒子でもあり、ゆえに波動関数に従うのだという。
(ピンチョンが「どうせ君たちは知らんだろうけど私は知ってるから」というかんじのときに、「あ、これは俺も知ってる!」だと、メシがうまい)
参照:http://www.mayq.net/tabi9930.html(ブハラ)
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ちなみに、けさ未明、西新宿しんぱち食堂で『逆光』を読みながらホッケ半身定食を食べていたのは間違いなく私一人しかいない。というかそんな時間には客がそもそも私一人だった。
参照:http://busidea.net/archives/4089