たとえば「あらゆる天気は、温度・湿度・圧力・運動量の組合せですべてが決まるんだぜ」と意気込んでみても、それが実は「大気」の温度・湿度・圧力・運動量であることは、誰もまったく分かっていない、といった程度なのではないか、標準理論といったって。
あるいは、SSRIに対する反応度・炭酸リチウムに対する反応度・MAO阻害剤による反応度をそれぞれ測定することで、「うつ」と「躁うつ」と「非定型うつ」3つの心素粒子が特定されました、みたいなことではないか。
あるいは、政治行動には16パターンあり、それを決めるのは、原発賛成/反対クオーク、消費財賛成/反対クオーク、小沢賛成/反対クオークの組合せだが、さらに内部空間に「ネガティブ/ポジティブ」の方向があり、それを「政治対称性の破れ」と呼ぶ、てなかんじではないか。
つまり「ほんとうは何があるのか」がわかっているわけではないし、「ほんとうは何があるのか、とはどういうことか」がそもそもわかりようがない、という見切りと諦めが必要だということ。
ひとことでいえば、ヒッグス粒子なんて実在しない。「そんなのに比べたら正三角形のほうがよっぽど実在しているよ」(プラトン主義の数学者)
火や熱はどんな組成なのだろうと悩んでいたことが徒労だったように、質量とは何かとか光とは粒か波かとか悩んでも、けっきょく徒労でしたねということになるのが、物理学なのだろうか。
遺伝の標準理論は何かと悩んだあげくに、やがてDNA(遺伝素粒子)が本当に見つかった! といったおめでたい話を期待すると、あてがはずれるのではないか。
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◎宇宙の解明は“新たな段階に”(NHKニュース)http://t.co/31o7elVU
私についてもまだ4%しか解明されていない。人生もまだ96%は手がつけられていない。暗黒人格。暗黒人生。
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