東京永久観光

【2019 輪廻転生】

他国を嫌うは国民の証


韓国を嫌ったり憎んだり。中国を嫌ったり憎んだり。日本を嫌ったり憎んだり。米国を嫌ったり憎んだり。どこかの国民であれば自ずとそうなるものであるのなら、べつにいいじゃないかと思う。「べつにいいじゃないか」ということを誰も言わなさすぎだと思う。しかし…

他国への嫌悪や憎悪というものが、「くだらない」からといって非難される必要はないが、しかし、それが「まちがっている」のなら非難される必要がある。

他国への嫌悪や憎悪は、いくらか自然なものでありかつくだらないだけのものである一方で、結局のところ、そうした嫌悪や憎悪を支えている根拠をよくよく見ていくと「ぜんぶ間違っている」ということは、大ありなのではないか。

しかしさらに異論を言うと:他人を嫌悪したり憎悪したりしない人がいないように、他国を嫌悪したり憎悪したりしない人も、実はあまりいないのではないか。そんな人は人ではなく神なのではないか。…悲観的すぎるか?

(1)韓国を嫌ってもいいし、フジテレビを嫌ってもいいし、韓国を嫌う人を嫌ってもいいし、フジテレビを嫌う人を嫌ってもいい。戦争や銃殺さえしなければそれでいい。(2)いや戦争や銃殺さえしなければOKというような生やさしい問題ではない。 ―(1)と(2)のあいだで揺れている。