薬師丸ひろ子に「Woman "Wの悲劇"より」という歌がある。
https://www.youtube.com/watch?v=EFKko7sEquM
松任谷由実(呉田軽穂名義)の作で
いつからか私には定番中の定番の1曲。
ただ、この歌のサビ
「ああ 時の河を 渡る舟に」の部分の
コードが何なのかが、ずっと謎で、
(それも ひきつけられる理由だったけれど)
このあいだネットをみて初めてわかった。
Cmで始まる曲なのだが
そこはB♭m7のコードだったのだ!
(AmであればGm7コード)
ギターで鳴らしてみて
「そうか この響きか」と驚き、納得した。
しかし、わかってしまえば
CmにB♭m7という「だけのこと」で
あっけなくもある。
しかしまあ、ものごとの打開策とは
何事によらず
こうした絶妙なコードを思いつくような
ことなのではないか。
東北の復興であれ、料理の極意であれ、
病気の薬であれ、私の来週からの仕事であれ…
ちなみに
B♭m7 → B♭m7 on E♭ → A♭maj7 と
進行するのもみごと
(なお、ぜひここで追記すべきは、B♭m7〜B♭m7 on E♭〜A♭maj7と進行するときのメロディーが、ことごとく9度のテンションになっていること! だいぶあとになって知った。なるほど、そういえばそのとおり。このパートの肝はむしろそこにあると言うべきだ)
参照:http://suzie.boy.jp/index1410-1412.html
https://reminder.top/776421509/)
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だからというわけでもないが
映画『Wの悲劇』をDVDで久しぶりに見た。
薬師丸ひろ子主演の角川映画では
初めて高い評価を得た一作だった。
私も当時みて良いと思ったが
今回はそれより懐かしさが上回った。
澤井信一郎という遅咲きの監督が
その名を知らしめた映画でもあった。
1984年の公開時、薬師丸は20歳、監督は46歳。
なんとなく無口で重々しい人なのかと思い込んでいた。
ところが、DVDの付録に
撮影現場を記録した映像が長々とついており
それをみると、むしろ反対なので
今さらながら新鮮だった。
しかも、演技指導を受ける薬師丸ひろ子は
さほど従順でもない反応を時々みせる。
現場の微妙な空気が伝わるようで
じつに興味深かった。
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薬師丸ひろ子の歌は
来生たかお作「セーラー服と機関銃」
南佳孝「メイン・テーマ」
大滝詠一「探偵物語」
そして松任谷由実「Woman "Wの悲劇"より」と
屈指のソングライターによる名曲が続いた。
「メイン・テーマ」がまた好い歌。
https://www.youtube.com/watch?v=4rBKn_4bWpY
「笑っちゃう 涙の 止め方も知らない
20年も生きて きたのにね」
南佳孝っぽさも全開(ゆえにカラオケは難しいので注意)
自身も歌っている
https://www.youtube.com/watch?v=oSv3PNdG6qQ
しかもB面の「スロー・バラード」は
それを上回るほどすばらしい。
https://www.youtube.com/watch?v=kqcZxWgst8c
「いつかバラードの やわらかな 和音のように
そうね 肩寄せて 生きれたら それでいい」
映画『メイン・テーマ』は今ひとつだった。
が、主人公の名前が「小笠原しぶき」という
ふざけた名前だったことを思い出したのは、
先日、小笠原諸島が世界遺産に決定したときだ。
ちなみに、野村宏伸は「大東島建」
財津和夫は「御前崎渡」という役名だった。
(そうだ財津和夫が出ていたのだ。財津一郎じゃないよ)
漫画家のひさうちみちおも出ていた。