どうする原発。賛成? 反対? 偉大なのか馬鹿なのか。
原発に対する心情は、私としてはなんだか、
日本国家に対する心情に重なる。
好むにせよ、嫌うにせよ
さほど客観的でも合理的でもない、ということ。
とはいえ、我々は
そもそも客観的でも合理的でもなく
それどころか、そのことを
特に遠ざけようともしていない。
どういうことかというのなら、
たとえば
「あなたは、その人間関係を
なにゆえ形成したのか、なにゆえ維持するのか」と
問うてみればよい。
損得で生きない人はいない。
とはいえ、損得のみで生きる人もいないのだ。
「ヤバイ」は昨今、
経済学の形容としてしばしば使われる。
しかしその意味は
「マズイ」のみならず「ウマイ」でもあろう。
原発ヤバイ、日本ヤバイとは、少なくとも
そうした愛憎の両方を含んだ
明らかに他人事ではない立場の
心情から発していることは間違いない。