東京永久観光

【2019 輪廻転生】

地震の翌日に書いたメール


無事です。

ただ、経験したことのない大きな揺れでした。しかも異様に長かったです。棚から本などが落ちるなかで、仕事で大事な映像編集データが入っているHDをかかえ、揺れが収まるのを待ちました。食器棚の扉があいて皿やコップが下に落ちて割れました。小さい箪笥は引き出しが飛び出して傾いていました。阪神大震災で福井は震度4でしたが、今回は震度5強ということですが、体感としても大違いです。

そのあと、電車がなんと全部とまってしまい、幹線道路をスーツ姿の大勢の人がぞろぞろ歩くという、めったに見られない光景がありました。非常に寒い夜なので大変だっただろうと思います。首都圏は電車なしでは人々の動きはマヒしてしまうということですね。それから、携帯も固定電話も一時通じず、こんな時なのに連絡をとりあえないという状態でした。

しかしそんなことより、岩手、宮城、福島などの惨状をテレビでみると、もう唖然とするばかりです。きょうは休日で東京は電気もガスも水道もほぼ問題なく、今はもう震災の傍観者です。

それにしても、津波や火災など現地のようすはテレビやネットでじつに詳しく伝わってきますが、しかしそれは眺めることができるだけで、そこで救助を求めている人に、人の手はまったく届いていないというのは、とても奇妙な感じです。これほど大規模で多様な災害は日本のどの機関も経験がなく的確な対応がまだぜんぜん出来ていないというところでしょうか。