ことしは、さあ花見だという時期になってから、なぜか花粉症がちょっと出た。順序がおかしい。ヒノキが原因? それはそうと、その桜も散りゆく今、こんなことを言うともっとヘンだが、そろそろ確定申告をしなければならない。
(いや、べつにいつでもいいのだ、花粉症も、確定申告も)
でその確定申告では、住居に光熱費や耐久消費財など、日常と業務どちらのために使用しているのか、その割合を算定することになる。
そこでふと考える。もし私が仕事なんてことを一切していなければ、このパソコンもファックスも新しく買い替えたりはしなかったのではないか。携帯も要らない。それどころか、この部屋ももっと狭くて大丈夫。外食した領収書の山は、なにしろ忙しくて暮らしを楽しむゆとりがないせいだ。映画に行ったり雑誌を買ったり、いやこのテレビだって、みんな仕事のストレスから解放されたいがため。もっというと、もし会社へ通わないなら、ズボンなんて裾のほつれたやつでよかったじゃないか。ジャケットだって1着あればいい(なんで2着も)。ベンツで得意先に乗り着ける必要もない(一般論)。寒いときは布団にもぐっていたはずだから、このガスストーブも100%経費ということにしよう。
あなたの生活はどうか。すべては労働のためにあったのではないか。
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「慎む」という字を名に持つ男