東京永久観光

【2019 輪廻転生】

頭に効く薬(それは本?)


きのう夜になって猛烈に頭が痛くなった。パソコンと本にかじりついていたせいか、エアコンで冷えすぎたせいか、分からない。横になっても治らない。かれこれ数時間、眠りに落ちるまでずっと辛かった。

ふだん頭痛には縁がないので、すぐ薬を飲むというふうにもならない。一応家の中を探してみたが、咳止めや花粉症の薬しかなくグズグズしてしまった。

しかしまあ、あれほどの辛さを我慢して長時間ムダにするくらいなら、ためらわず薬を飲んだほうがいいのだろう。

心もまた体と同じく薬で治ることがある。脳内物質セロトニンとその作用を操る抗うつ剤プロザックなどが、近ごろよく話題になる。私もあんまりヤル気が出ないとき、そういう薬でも飲んだら一発元気になれるかなと時々思う。

ただ一般に、心を薬でコントロールすることには、体のコントロール以上に抵抗感がある。しかし、頭が痛いのも胃が痛いのも心が痛いのも、いずれも結局は何らかの物質の作用に依るのだろう。それを薬という物質で何とかするという点では、いずれも同じことだろう。体の調子と心の調子、それぞれに崩しやすい人とそうでない人がいるというだけの話で。

てなことを、『遺伝子が明かす脳と心のからくり』(石浦章一著)を読みながら考えていた(そうしたら頭が痛くなったのだけれど)。我々の気分も記憶も知能も、脳内の神経伝達物質が絡んでいることが次第に実証されつつある。ゆくゆくはそれに絡む遺伝子を特定したいのだとも述べられている。東大の講義録をまとめたとのことで、かなり細かいことが非常にのみこみやすい(カプセル剤?)表現で説かれている印象だ。

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遺伝子が明かす脳と心のからくり asin:4897068827

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そうそう、音楽もじつに心によく効く。体に効くことも(頭痛)。スピーカから何か物質が出ているのだろうか?

今日の一曲(一服というか):マスカーニのカヴァレリア・ルスティカーナ間奏曲